原武史ゼミ便乗ツアー

 明治学院大学教授原武史さんのゼミ旅行に同行して、三陸沿岸を駆け足でまわってきました。原ゼミ13人の学生(女性11人、男性2人)に新聞社、出版社など記者・編集者9人が便乗参加、久慈から気仙沼まで1泊2日という強行軍のバスツアーでした。
 午前中に盛岡駅に集合した一行は、日本屈指の閑散路線JR山田線の快速「リアス」で宮古へ。三陸鉄道北リアス線の列車に乗り換え、通常運転よりかなり遅い速度で走る気動車で小本へ。駅前で待つバスに乗り込んで、バスツアーがスタート。まず島越駅へ向かいました。


島越駅前、といっても駅舎はなく、バスの前に建っているのは宮澤賢治の作品が刻まれたコンクリートの石碑。このブログ三陸鉄道北リアス線(2)の写真と見比べると、大震災から約半年の変化がわかる


野田玉川~陸中野田。津波によって線路が流され、まるで廃線跡のよう。かつてこの付近に「十府ヶ浦」という臨時駅が設置されたこともあった


盛車庫で三陸鉄道北リアス線の被害状況の説明を受ける。鉄道ファンならともかく、鉄道車庫の見学は、学生にとっては貴重な体験かもしれない


久慈車庫では豪華気動車の車内にも案内される。この車両で復旧した三陸鉄道の旅を夢想。数年後に実現したい


2日目の朝、宮古駅に留置中の車両内で三陸鉄道社長から被害状況や全線復旧への見通しなどの説明、質疑応答があった。左端が望月正彦社長、中央は和田運転士、その右が冨手淳旅客サービス部長。和田さんは南リアス線鵜住居駅近くの自宅を津波で流されたという。冨手さんはツアーの手配に始まり、まる2日間お付き合いいただいた。「撮りテツ」でもあり、時にマニアックな知識も披露されていた


このブログのタイトル上の写真右には5月に撮影したJR山田線陸中山田駅の写真を掲載しているが、その写真と同じ位置から撮影した。瓦礫どころか駅舎・跨線橋・駅横のビルも撤去されていた


ゼミ生は三陸の被災地を自分の目で確認、鉄道会社の人たちから話も聞いた。それを踏まえた原武史さんの「臨時講義」が盛車庫で行われた。15分ほどだろうか、原さんの熱弁が続いた。三陸鉄道関係者の皆さんもわれわれ便乗者も、その熱弁に耳を傾けた。秋の気配漂う三陸で、予期せぬ贅沢な時間を過ごすことができた


三陸鉄道北リアス線 /JR山田線 <投稿日:2011年09月26日>
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