大船渡線(6)陸前高田に身構える

 陸前高田に向かう車の中で、身構えている自分に気づいた。この東日本大震災でも南三陸町と並んで被害が大きかった陸前高田市。新聞テレビの報道でも、この2つの町の名前を見ない日はなかった。空からの映像・写真を何度も見た。何度見ても胸を突かれる光景だった。そして、平らになってしまった高田の町を目にして、言いようのない喪失感が身体を支配した。
 市のほぼ中心にある陸前高田駅に辿り着くにもカーナビゲーションが必要だった。残っていたのはホームと砂が被った線路。瓦礫が少ないのは、片付けが進んだというより、津波の激しさを物語っているような気がした。線路の曲がり方も尋常ではない。


駅舎側のホームに停まっているキハ100 撮影/松本典久氏 平成16年12月19日


駅舎はなくなり、線路は大量の砂に覆われた 撮影/編集部 5月28日


昭和の香り漂う陸前高田駅の駅舎 撮影/梅澤直


細浦駅とは違って電話ボックスも郵便ポストもなくなっていた 撮影/編集部 5月28日


この線路の曲がり方は尋常ではない 撮影/編集部 5月3日


大船渡線 <投稿日:2011年08月08日>
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