気仙沼線(4)石積み築堤駅

 気仙沼線最後の開通区間は、1977(昭和52)年の柳津~本吉である。宮脇俊三氏のデビュー作『時刻表二万キロ』の最終章には、開通日の沿線の喜びがユーモアたっぷりに描かれている。それはさておき、この間、陸前戸倉から陸前小泉までほぼ太平洋を右に見ながら走る。それだけに津波被害も大きかった。
 取材中、大きめの石がごろごろしている印象があったのだが、調べてみると陸前横山から陸前小泉まですべて石積みの築堤上にあるのだ。写真はこれまで通り北から紹介する。なお陸前小泉は駅施設が完全に消失しているので割愛、志津川は回をあらためて紹介したい。


蔵内駅。駅周辺は瓦礫が散乱しているが、ホーム、待合室などに大きな損傷はなかった 撮影/編集部 5月1日


陸前港駅。残ったのはこれだけ。駅部分の石積みは残っているが、歌津側の築堤は崩れていた 撮影/編集部 5月1日


歌津駅。ホームへのアプローチの石積みはかろうじて残っていた 撮影/編集部 5月29日


清水浜駅。瓦礫が散乱して津波に洗われたことを示しているが、石積みは残った 撮影/編集部 5月1日


陸前戸倉駅。駅があったと思われる一帯は石がごろごろしているだけだった 撮影/編集部 5月1日


陸前横山駅。ここは津波被害がなかった。この姿が「典型的な石積み駅」 撮影/編集部 5月1日


気仙沼線 <投稿日:2011年09月19日>
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