【ホラー特集】ゾクあたらしい恐怖のつくりかた
芦沢 央/梨/斜線堂有紀/藍銅ツバメ/芦花公園
小説新潮 2025年8月号
(毎月22日発売)
発売日 | 2025/07/22 |
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JANコード | 4910047010855 |
定価 | 1,000円(税込) |
【ホラー特集】ゾクあたらしい恐怖のつくりかた
◆芦沢 央/私の怪談
――八年も前に綴った掌編にクレームが。いまさらどうして
◆梨/ブルーライト
――暮夏の運動場。青い光と女の絶叫。一体、何が……
◆斜線堂有紀/厭魅鬼遊び
――シングルマザーの舞は眠ると必ず悪夢を見ていて……
◆藍銅ツバメ/恋に燃えたドレス
――身につけた女性は不幸な末路を辿る。それでもお嬢様は
◆芦花公園/私の婚約者の話です
――事故で婚約者を失った夕子。再現ドラマに関わることに
〈短歌〉
こわいうたかい
――神秘、幻視、狂気、絶唱。ホラー×短歌。原初の恐怖を求めて、斯界の名手が夢の饗宴
◆俵 万智
◆木下龍也
◆岡本真帆
◆SHUN
◆尾崎世界観
◆鑑賞編 吉田悠軌
〈怪漫談インタビュー〉
◆街裏ぴんく/超解剖! 架空漫談家・街裏ぴんくの理想宮 怪奇と恐怖の裂け目で笑う
――R-1王者、まさかの小説誌初登場! 孤高にして怪奇の漫談家が、笑いと恐怖の極意を語る
【『ダークネス』刊行記念インタビュー】
◆桐野夏生 聞き手・まとめ 佐久間文子/ミロも久恵も私だった
――四つの作品を生きてきた探偵・村野ミロ。あれから30年余、著者とミロが行きついたのは――
【大反響! 連載第二回】
◆奥田英朗/府中某重大事件
――標的は、銀行の現金輸送車。物語は早くもトップギア!
◆こうの史代/かぐやサン
――現代に舞い降りた、いとうつくしげな使者には相棒が!?
【受賞グラビア】
日本ファンタジーノベル大賞2025贈呈式
【バラエティコラム】
〈わたしの相棒〉鈴木俊貴
〈もういちど会いたい〉村崎なつ生
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
◆彬子女王×池辺 葵/赤と青のガウン
◆ガク(真空ジェシカ)/饅頭以外ぜんぶこわい
◆西原理恵子/ねこいぬ漫画かき
◆酒井順子/ヒノエウマってどんな馬?
◆東村アキコ/おんな追分
◆群ようこ/じじばばは生きている
◆山脇りこ/ソロソロ、ひとり 私のためのひとりじかん
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈仕事・人生〉吉田大助
〈SF・ファンタジー〉北村浩子
〈ノンフィクション〉東えりか
【好評連載小説】
◆朝井まかて/少女時代
◆あさのあつこ/シクヌノ
◆小林早代子/よう言わんわ
◆今野 敏/分水 隠蔽捜査11
◆早見和真/ハンセイ
◆宮城谷昌光/掌中小説 好敵手
◆永井紗耶子/長崎こんぷら万華鏡 最終回
◆結城真一郎/ある夏の日のABC
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編集長から
一年ぶりのホラー特集は黒い表紙が目印
会議室の椅子にちんまり座っていても、溶けるアイスクリームのようににじみ出る存在感。二〇二四年のR-1グランプリで優勝したピン芸人、街裏ぴんくさんが本誌に初登場です。得意芸は「架空漫談」。日常を面白おかしく話していたはずが、いつのまにか悪い夢のような、ありえないことが起こる世界に連れ込まれます。自身のライフヒストリーとともに語られるその物語は圧巻の一言。
そんな街裏さんのインタビューを含む、一年ぶりのホラー特集は黒い表紙が目印です。芦沢央さん、梨さん、芦花公園さんといった当代ホラーの旗手による短編に加え、ホラー短歌の誌上歌会を敢行しました。俵万智さん、尾崎世界観さんらをはじめとする歌人五名がそれぞれの「恐ろしさ」を紡ぎます。
「ミロも久恵も著者の私なんでしょうね」。桐野夏生さんが一九九三年から書き継いできた「ミロシリーズ」の最新作『ダークネス』。佐久間文子さんを聞き手に迎え、新刊について語ります。
小説新潮編集長 西麻沙子
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雑誌から生まれた本
小説新潮とは?

小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。
時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。
小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。
目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。
言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。