新潮新書
新しい年の始まりに
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2025年、新たな年が始まりました。人それぞれに、新しい目標を立てた方も少なくないと思います。もっとも、私自身はこれまで「新年の誓い」を立てたことがありません。性格ゆえか年齢のせいかはわかりませんが、一度としてそうした気分にならないのです。
それでも、聞けば「なるほど」と感じる言葉もあります──「メメント・モリ」──ラテン語で、もとは「人間いつ死ぬかわからないから楽しめ」というのが原義だったようですが、転じて「常に死を想え」という、ちょっと戒めめいた定番フレーズになったとか。これなら一年、あるいは人生のどの地点でも、原点に立ち返ることができそうです。
それでも、聞けば「なるほど」と感じる言葉もあります──「メメント・モリ」──ラテン語で、もとは「人間いつ死ぬかわからないから楽しめ」というのが原義だったようですが、転じて「常に死を想え」という、ちょっと戒めめいた定番フレーズになったとか。これなら一年、あるいは人生のどの地点でも、原点に立ち返ることができそうです。
2025/01
年の終わりに考え直してみる
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今年もはや師走になりました。トラックドライバーの労働時間を厳しく管理する「物流2024年問題」をはじめ、国が進める「働き方改革」とあいまって、様々な業界で人手不足が深刻になっています。出版業界はどうかというと、ご多分にもれず10年、20年前と比べれば年々厳しくなっているというのが実感です。とりわけ年末年始の休暇を控えた「年末進行」のこの時期は、雑誌も書籍も、諸々の前倒し作業に追われています。
2024/12
現代の風景、人生の断面
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先日、新宿の某百貨店の前に朝から長蛇の列ができており、その先にあったのは有名な時計のブランドショップでした。いささか奇妙なのは、並んでいるのはどちらかと言うと風采のあがらない、とても高級腕時計を着けそうには見えない若者が多かったこと。そこで思い浮かんだのが11月新刊『転売ヤー 闇の経済学』(奥窪優木・著)。なるほど、行列は人気のモデルを入手して転売するのが目的かと推測されました。
2024/11
人は何のために学ぶのか
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デジタル教育やリスキリング、読解力低下に教員不足など、「学び」をめぐる話題は日々事欠きません。生産性と効率を求められる一方で、人口減少と人手不足が深まるなか、即戦力いわばすぐに使えるコマとしての労働力を求める声も高まる一方です。
2024/10