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いま注目の1冊! 宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』

デビュー作にして本屋大賞受賞。青春小説の新たな金字塔、誕生!

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 4月10日、全国の書店員さんがいま一番売りたい本を投票で選ぶ「本屋大賞」が発表され、今年は宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』が選ばれました。
 本作は、宮島さんのデビュー作。滋賀県大津市で生まれ、琵琶湖の畔で育った成瀬あかりが、閉店間際の西武大津店に毎日通ってテレビ中継に映りこんだり、幼馴染とコンビを結成してM-1グランプリに挑戦してみたり、とにかく全力で青春を駆け抜けていきます。
 授賞式当日、私は舞台袖から式の様子を見守っていたのですが、宮島さんがオンライン中継のカメラに向かって「滋賀の皆さん、見てますか? 成瀬が本屋大賞を取りました!」と呼びかけた瞬間、思わずウルッときました。成瀬同様、普段は泰然自若とした宮島さんが、感極まって言葉に詰まる箇所もあって、その様子に驚くと同時に涙が溢れてしまいました。
 青春が楽しかった貴方も、正直辛かった貴方も、あったかどうか怪しい貴方も、読み終わったら皆で笑顔になれる最高の一冊です!(出版部・M)

波 2024年5月号「いま話題の本」より

著者紹介

宮島未奈ミヤジマ・ミナ

1983年静岡県富士市生まれ。滋賀県大津市在住。京都大学文学部卒。2021年「ありがとう西武大津店」で第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞。2023年同作を含む『成瀬は天下を取りにいく』でデビュー。第11回「静岡書店大賞」小説部門大賞、第39回「坪田譲治文学賞」、第21回「本屋大賞」など14冠を獲得し話題となる。続編『成瀬は信じた道をいく』とあわせてシリーズ累計50万部を突破。

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