Yonda?Mailを読んで下さるみなさん。こんにちは。
今日、ご紹介するのは林宏樹さん『近大マグロの奇跡―完全養殖成功への32年―』です。
突然ですが、みなさんはマグロが好きですか? ……ですよね(笑)。濃厚な味わいの中トロのにぎり、さっぱりした赤身の「づけ」や、中落ちをこそげたネギトロ丼も美味しいものです。海のない山あいの旅館に行ってさえ、夕食のお膳にきちんとマグロのお刺身が並ぶこの国の不思議。マグロの鮮やかな赤色は、日本の食文化と日本人の食欲を深いところから支え、絶えず刺激しているようです。
この日本人の魂=マグロの水揚げ量が年々減っていることは、ニュースなどでご存じと思います。なかでもクロマグロは、「海のダイヤ」の別名をもつ最高級種。最近でも築地市場で、大間産クロマグロが一億円で落札! といった話題もありましたが、世界的な魚食ブームによる乱獲や気候変化が影響し、資源量は激減し価格も高騰しています。1992年に、自然動物を保護するワシントン条約の会議で、クロマグロを絶滅危惧種に指定しようという動きがあって以来、もうマグロは食べられないの? と大きな話題になりました。
Yonda?Mail購読者の皆さん、こんにちは。
長年この仕事をしていてもびっくりするほど、唐突に売れ出す文庫作品があります。しかも書店の平台に並んでいる新刊ではなく、棚に1、2冊入っているだけの既刊の文庫が、ある日を境にそれまでの数十倍から数百倍の勢いで売れ始めるのです。
新聞に書評が載る、あるいは「王様のブランチ」で紹介されるというように、事前の情報が入っていれば思い悩むことはありません。ところが発行から数年、下手をすると数十年経った本が、何の前触れも無く突如売れ出すことがあるのです。これは最早ミステリー?
最近の例を挙げますと、泡坂妻夫さんの『しあわせの書―迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術―』が、11月6日になって突然に売れ出しました。一体何故? その原因を探ってみると……。
松本潤さん&上野樹里さんの主演で、大ヒット街道驀進中の映画「陽だまりの彼女」。「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」のキャッチフレーズでベストセラーとなった越谷オサムさんの原作も、ついに100万部を突破しました!
そんな絶好調の越谷さんの待望の新刊『いとみち』が、今月の新潮文庫に登場です!
『陽だまりの彼女』のヒロインは、きれいで仕事が出来て、でも不思議な秘密を持っている真緒。『いとみち』の主人公、相馬いとも、とてもかわいい女の子なのですが、いろんな弱点があって……。
「浅草キッド」の“玉ちゃん”こと玉袋筋太郎さん。お笑い芸人として過激なネタに身体を張る一方で、NHK「あさイチ」のコメンテーターやラジオのパーソナリティとして幅広い層に親しまれる顔もあり。そんな、多方面で活躍する玉ちゃんが手がけた初の小説『新宿スペースインベーダー―昭和少年凸凹伝―』が、このたび新潮文庫化されました。
「お笑い芸人の小説でしょ?」とナメてはいけません。なんとこの文庫に解説を寄せてくださったのは、あの話題の芥川賞作家なのです。それは誰かと言うと……。
Yonda?Mailを読んでくださっている皆さん、こんにちは。
今日は星新一さんの新刊『つぎはぎプラネット』をご紹介します。
SFを中心に、生涯に1000以上もの作品を作り、“ショートショートの神様”と呼ばれた、星新一さん。皆さんも、きっと何編かは読まれたことがあるのではないでしょうか。なかには「出ている作品は全部読んだ!」という、大変なファンの方もいらっしゃるかもしれません。
新潮文庫だけでも実に累計3100万部を超え、今なお幅広い読者に愛され続けている星作品ですが、没後16年となる今年は、理系的発想に基づいた物語を一般公募する文学賞「星新一賞」(主催:日本経済新聞社)が創設され、作家・星新一がさらに幅広い注目を集めています。
さて、それでは9月新刊『つぎはぎプラネット』の内容をご紹介します。本作は、文庫初収録の知られざる名短編、名ショートショートや奇想天外でシニカルなSF川柳を集めた、ファン垂涎の作品集です。
SF川柳は、もとは小松左京さんや筒井康隆さんといった超豪華な顔ぶれで、雑誌「SFアドベンチャー」(徳間書店)の編集部が開いた座談会中に、著者が次々と発表したもの。しかも、その雅号はなんと「笑兎(ショート)」!