新潮文庫メールマガジン アーカイブス
今月の1冊

 エンターテインメント小説の一大潮流をなしているのが、医療サスペンス。2003年、衝撃作『廃用身』で作家デビューした久坂部羊さんはその旗手のひとりで、先ごろ、『無痛』『破裂』二作品がTVドラマ化されたことでも、注目を集めました。

 久坂部さんは大阪府堺市の出身。一年間の浪人生活を経て、大阪大学医学部に通いはじめました。

 阪大医学部は漫画界の巨星・手塚治虫さんの母校としても知られています。山崎豊子さんの傑作長編『白い巨塔』(作中では浪速大学)では、優れたメス扱いで名を馳せる外科医、戝前五郎の野望の舞台として描かれました。

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2016年02月15日   今月の1冊

 はじまりましたね、2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』。

 第一回では幸村の父、昌幸を演じた草刈正雄さんの貫禄たっぷりの格好よさに注目が集まったようです。

 実は草刈さんは約30年前、ドラマで真田幸村役を演じていたことをご存じですか。その原作が、新潮文庫から刊行されている池波正太郎真田太平記』(全12巻)だったのです。


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2016年01月15日   お知らせ / 今月の1冊


 新潮文庫が創刊された1914年から2013年までの100年間に発表された短編を池内紀(ドイツ文学者)・川本三郎(評論家)・松田哲夫(編集者)の三人が渉猟し、「これぞ永遠の名作」「こんな傑作があったのか」と思われる短編を厳選し、全10巻のアンソロジーにまとめました。

 神楽坂に誕生した新業態の商業施設「la kagu」で催されたイベントでは、

 大作家や文学史に残るような作家の外せない作品を並べながらも、読者にとっての「発見」を大事にし、マイナーで「掘り出し物」と思えるような、現代ではなかなか読むことのできない貴重な作家の作品を盛り込んでいる、

 と明かされました。

 来場した読者からはどのような作品が選外として漏れたのか気になるとの声もあがり、

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2015年05月20日   お知らせ / 今月の1冊

 伊坂幸太郎さんのデビュー15周年を記念し、新潮文庫では3か月連続で新刊を刊行します!

 第一弾は発売中の『あるキング―完全版―』。
 ある天才野球選手の一生を描いた本作は、雑誌・単行本・文庫と形を変える中で、それぞれに伊坂さんによる凄まじい量の加筆、修正がなされています。同じ物語でありながら、異なる読み味の三篇すべてを収録した「完全版」。作家・伊坂幸太郎の挑戦が存分に味わえる作品ですので、この機会にぜひ手に取ってみてください。

 さらに! 本作には、初回限定特典として、特別掌編「書店にまつわる小噺あるいは、教訓の得られない例話」を掲載した特別冊子が封入されています。

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2015年05月12日   お知らせ / 今月の1冊


 筒井康隆さんの『旅のラゴス』が売れています。これまでも売れていなかったわけではなく、1994年に新潮文庫版が刊行されて以来、息の長いロングセラーとして読まれ続けてきた作品です。ところが、最近の売れ方はレベルが違うのです。

 毎年3,000~4,000冊ぐらい売れていた本書の売れ行きが加速し始めたのは昨年の初めごろ。ちょうど活字を大きくしたタイミングでしたが、それだけでこれほどまでに売れるようになった例はありません。なんと、この1年あまりで10万部を超える大増刷となったのです。なぜこんなに売れているのでしょう? 実は、私たちにも分かりません。

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2015年04月22日   今月の1冊