今からちょうど100年前。第一次世界大戦がはじまった1914(大正3)年、最初の新潮文庫は創刊されました。
第1期の初回配本は、トルストイ『人生論』、ギヨオテ『ヱルテルの悲み』、マルコ・ポーロ『マルコポーロ旅行記 上』、ダスタエーフスキイ『白痴 一』、イブセン『イブセン書簡集』、ツルゲーネフ『はつ戀』の6点でした。
一般向けにはまだ抄訳が多かった時代に、海外の名作文学を「全訳」し、それを「廉価」で提供するという画期的な取り組みでした。以来100年、新潮文庫は何度かその形を変えながら1万点を越える作品を世に送り出し続けています。
創刊100年記念出版「100年前の新潮文庫 創刊版 完全復刻」発売を機に、公式サイトでは「100年前の新潮文庫 復刻ドキュメント」を公開しています。
詳細は「新潮文庫創刊100年」公式サイトでご覧ください。
現在開催中の「第4回ワタシの一行アワード」(赤毛のアンを読んでカナダへ行こう! プリンス・エドワード島ご招待)は当初、8月31日を応募締切とご案内していましたが、NHK連続テレビ小説「花子とアン」の盛り上がりもあり、ドラマ終了直後の「9月30日」まで応募期間を延長することとなりました。
まだまだ時間がありますので、ぜひご応募ください!
1914年に創刊され、今秋、「創刊100年」を迎える新潮文庫。その歴史は、「面白さ」への挑戦の歴史です。その時代、その瞬間によって変化する「小説の面白さ」を、新潮文庫は追求してきました。
書き下ろし、オリジナルの文庫が増え、市場動向が激変する中、文庫読者にとって、今いちばん「面白い」小説とは何か。「キャラクター」が、新潮文庫の答えです。現実ではありえないような個性と、言動と、振る舞いで、読者を「あっ」と驚かせる物語の主人公たち。それが、いま最も強く、読者を物語に惹きこむ「キャラクター」であると、新潮文庫は考えました。
小説の、文学の、新たな入り口に。新潮文庫は次世代ラインナップ、「新潮文庫nex」の刊行を開始します。
>> 「新潮文庫nex」公式サイト
池波正太郎の傑作時代小説が、相次いでテレビドラマ化されます。
8月8日、フジテレビの金曜プレステージ(午後9時~10時52分)で放送されるのが、「剣客商売 鬼熊酒屋」。北大路欣也主演の「剣客商売」シリーズの第3弾です。今回は、新潮文庫『剣客商売二 辻斬り』所収の「鬼熊酒屋」と『剣客商売五 白い鬼』所収の「三冬の縁談」という2つのエピソードをベースに、親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ちなど、さまざまな“思いやり”の姿が描かれます。
>> 金曜プレステージ「剣客商売 鬼熊酒屋」サイト
一方、今秋、スカパー!と時代劇専門チャンネルのオリジナル時代劇最新作として登場するのが『闇の狩人』(新潮文庫刊)。池波ファンの間でも知る人ぞ知る名作の、待望のドラマ化です。盗賊・雲津の弥平次を演じる中村梅雀はじめ、風吹ジュン、福士誠治、谷村美月、加藤武、波乃久里子、石橋蓮司、津川雅彦ほかのオールスターキャスト。前編(9月14日夜6時、BSスカパー!で放送)、後編(10月5日夜9時、時代劇専門チャンネルで放送)あわせて3時間に迫る大作です。池波正太郎の三大シリーズ「剣客商売」「鬼平犯科帳」「仕掛人・藤枝梅安」のエッセンスを凝縮したような傑作『闇の狩人』がどう映像化されるか、楽しみですね!
>> ドラマ「闇の狩人」公式サイト