映画「ソロモンの偽証 前篇・事件」が、3月7日(土)、ついに公開となりました。構想15年、執筆に9年を費やした宮部みゆきさんの傑作ミステリーを、主要映画賞30冠に輝いた「八日目の蝉」の成島出監督チームが完全映画化した、この作品。2時間半の上映時間があっという間に思える緊迫した展開に、4月11日公開の後篇が「待ちきれない!」という声も少なくありません。
応募1万人のオーディションで主役に選ばれた藤野涼子ほか、中学生キャストの迫真の演技も、この映画の見どころ。実は、あの最年少お笑いコンビ「まえだまえだ」のお兄ちゃんも重要な役で出演しているんです。
映画公開を記念して、「第6回ワタシの一行アワード」も始動しました! アワードへの応募は簡単。新潮文庫『ソロモンの偽証』全6巻から、あなたの心に響いた「一行」を抜き出して、投稿するだけです。大賞受賞者には「ワタシの一行」オリジナル図書カード1万円、優秀賞5名には図書カード3000円、さらに大賞・優秀賞受賞者と佳作10名には、映画「ソロモンの偽証」賞としてキャスト&監督のサイン入り劇場用パンフレット(前後篇2冊)を贈呈します。
映画の役名をそのまま芸名として鮮烈デビューを果たした藤野涼子。彼女のサイン入りパンフレットは、10年後には「お宝」になっているかも。さあ、書店へ急げ!
「全国の書店員がいちばん売りたい本」を選ぶ「本屋大賞」。
昨年は和田竜さんの『村上海賊の娘』(小社刊)が選ばれ、大きな話題となりました。
本年度(第12回)は1月21日(水)にノミネート10作品が発表され、小社からは米澤穂信さんの『満願』と、柚木麻子さんの『本屋さんのダイアナ』の2作品が選ばれました。2015年本屋大賞は4月7日(火)に発表されます。
新潮文庫には、小川洋子『博士の愛した数式』(第1回大賞)をはじめ、恩田陸『夜のピクニック』(第2回大賞)や伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』(第5回大賞)などの本屋大賞受賞作品、さらに梨木香歩『家守綺譚』や三浦しをん『風が強く吹いている』、近藤史恵『サクリファイス』など上位10作品に選ばれたノミネート作品も数多くあります。
博士の愛した数式 小川洋子 [ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。 ISBN:978-4-10-121523-5 発売日:2005/11/27 |
重力ピエロ 伊坂幸太郎 兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。 ISBN:978-4-10-125023-6 発売日:2006/06/28 |
4TEEN 石田衣良 東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。 ISBN:978-4-10-125051-9 発売日:2005/11/27 |
連続ドラマW「硝子の葦 ~garasu no ashi~」 |
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舞台は、あの「ホテルローヤル」! 直木賞作家・桜木紫乃の傑作ミステリー『硝子の葦』(新潮文庫刊)がついにドラマ化、2月21日から毎週土曜夜10時、WOWOWプライムで放送されます。
湿原を遠くに望むラブホテル「ホテルローヤル」のオーナー夫人・幸田節子(相武紗季)。親子ほど年齢が離れた夫・喜一郎(奥田瑛二)は、実母のかつての愛人だった。顧問税理士・澤木昌弘(小澤征悦)とも密かにベッドをともにしていた節子は、夫・喜一郎の交通事故をきっかけに、後戻りできない領域に足を踏み入れていく……。
まさかの結末へといたる物語からも目が離せませんが、もうひとつの見どころが、主演・相武紗季が初挑戦する「官能シーン」。相武さんはすでに、ポスターや番組公式サイトで美しくも大胆なヌードを披露していますが、果たしてドラマ本編では女優としてのどんな新境地を見せてくれるか? 楽しみですね!
『窓の魚』(左)『白いしるし』(右) |
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先日、第152回直木賞を西加奈子さん『サラバ!』が受賞しました。
ピースの又吉直樹さん、歌手の椎名林檎さんはじめ芸能界でもファンが多い西さん、今回の受賞作はデビュー10周年を記念した力作でした。
テヘラン生まれ大阪育ちという異色の経歴を持ち、ユーモアや言語のセンスが抜群。選考委員のなかには「村上春樹をほうふつさせる」という意見も出たほどだとか。
作品によって読み味が全く異なる点が西作品の魅力でもありますが、今回は新潮文庫で読める二作をご紹介。
累計250万部、宮部みゆきのベストセラー『ソロモンの偽証』が「事件」「裁判」の二部作で映画化です。前篇「事件」が3月7日から全国公開されます。
「日本映画史上最強のヒューマン・ミステリー超大作」と謳う本作、ヒロインを務めるのは過去最大級の1万人のオーディションから選ばれた新人の藤野涼子。
物語は、学校の屋上から転落死したクラスメイトを巡り、殺人か、自殺かの真実を生徒たちが求め、学校内裁判を開廷する、という緊迫の学園ミステリーです。
監督を「八日目の蝉」で映画賞を総なめにした成島出が、生徒たちの親や両親役を佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美、小日向文世、黒木華、尾野真千子といった豪華キャストが固めます。
2015年公開の映画の中でも最大、最高の注目作となること間違いなし。
原作『ソロモンの偽証』(新潮文庫、全6巻)最終巻には文庫だけに収録された書下ろし中編も収録されています。映画を待ちきれない方は、文庫での先取りも、ぜひ。