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新潮文庫メールマガジン アーカイブス


 新潮文庫が創刊された1914年から2013年までの100年間に発表された短編を池内紀(ドイツ文学者)・川本三郎(評論家)・松田哲夫(編集者)の三人が渉猟し、「これぞ永遠の名作」「こんな傑作があったのか」と思われる短編を厳選し、全10巻のアンソロジーにまとめました。

 神楽坂に誕生した新業態の商業施設「la kagu」で催されたイベントでは、

 大作家や文学史に残るような作家の外せない作品を並べながらも、読者にとっての「発見」を大事にし、マイナーで「掘り出し物」と思えるような、現代ではなかなか読むことのできない貴重な作家の作品を盛り込んでいる、

 と明かされました。

 来場した読者からはどのような作品が選外として漏れたのか気になるとの声もあがり、

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2015年05月20日   お知らせ / 今月の1冊

 伊坂幸太郎さんのデビュー15周年を記念し、新潮文庫では3か月連続で新刊を刊行します!

 第一弾は発売中の『あるキング―完全版―』。
 ある天才野球選手の一生を描いた本作は、雑誌・単行本・文庫と形を変える中で、それぞれに伊坂さんによる凄まじい量の加筆、修正がなされています。同じ物語でありながら、異なる読み味の三篇すべてを収録した「完全版」。作家・伊坂幸太郎の挑戦が存分に味わえる作品ですので、この機会にぜひ手に取ってみてください。

 さらに! 本作には、初回限定特典として、特別掌編「書店にまつわる小噺あるいは、教訓の得られない例話」を掲載した特別冊子が封入されています。

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2015年05月12日   お知らせ / 今月の1冊


 筒井康隆さんの『旅のラゴス』が売れています。これまでも売れていなかったわけではなく、1994年に新潮文庫版が刊行されて以来、息の長いロングセラーとして読まれ続けてきた作品です。ところが、最近の売れ方はレベルが違うのです。

 毎年3,000~4,000冊ぐらい売れていた本書の売れ行きが加速し始めたのは昨年の初めごろ。ちょうど活字を大きくしたタイミングでしたが、それだけでこれほどまでに売れるようになった例はありません。なんと、この1年あまりで10万部を超える大増刷となったのです。なぜこんなに売れているのでしょう? 実は、私たちにも分かりません。

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2015年04月22日   今月の1冊



ひと目で見分ける580種 散歩で出会う花 ポケット図鑑』より

 春になりました。さまざまな色の花が咲き乱れ、きれいな鳥のさえずりが聞こえて来る季節です。

 その場で開いてすぐ分かる、写真とイラスト満載の新潮文庫『ポケット図鑑』シリーズを手に、自然の中に飛び出してみてはいかがでしょうか。

 身近な散歩で出会う花、野や里に咲く花、高山で見かける花、そして野鳥から身近な生き物まで何でも載っています。

 自然との触れ合いが、いっそう楽しくなるでしょう。

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2015年04月10日   文庫セレクト


 時代小説の最高峰・佐伯泰英の書き下ろし作品『光圀―古着屋総兵衛 初傳―』が発売されました。これは六代目総兵衛勝頼が活躍する「古着屋総兵衛」シリーズの原点となる作品ですが、佐伯泰英が初めて歴史上の実在の人物をメインに描いた作品でもあります。そしてその人物、水戸光圀の最大の謎とされる藤井紋太夫誅殺事件にも切り込んだ異色作です。

 古着問屋「大黒屋」の店主・総兵衛は世間から仕事よりも茶屋遊びが好きだと思われているイケメンの旦那ですが、実は祖伝夢想流の遣い手であり、古着商の巨大な利権を与える代わりに徳川家危難の際には身命を捨てて闘えと家康に命じられた徳川の隠れ旗本です。

 新作『光圀』では、冒頭いきなり、生意気盛りの十五歳の勝頼は、光圀自慢の巨船を光圀に面と向かってこきおろし、父五代目総兵衛幸綱を慌てさせます。物語は五代将軍綱吉の悪政下、御三家定府水戸光圀が憤怒を募らせていく展開の中で、隠れ旗本としての将軍家護持の使命と、人倫の大義の狭間に揺れ動く若き勝頼の内面が描かれることになります。将軍綱吉を背後で操る大きな闇の力に気づいた勝頼は大黒屋のお店者たち(実は影の旗本鳶沢一族の武装集団)とともに立ち上がる……。

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2015年03月20日   今月の1冊