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あの芥川賞作家も大絶賛! 玉ちゃんの笑って泣ける大傑作小説


「浅草キッド」の“玉ちゃん”こと玉袋筋太郎さん。お笑い芸人として過激なネタに身体を張る一方で、NHK「あさイチ」のコメンテーターやラジオのパーソナリティとして幅広い層に親しまれる顔もあり。そんな、多方面で活躍する玉ちゃんが手がけた初の小説『新宿スペースインベーダー―昭和少年凸凹伝―』が、このたび新潮文庫化されました。

「お笑い芸人の小説でしょ?」とナメてはいけません。なんとこの文庫に解説を寄せてくださったのは、あの話題の芥川賞作家なのです。それは誰かと言うと……。

 そうです、あの西村賢太氏が、この作品を絶賛し、小説家・玉袋筋太郎にエールを送っているのです!

 本作『新宿スペースインベーダー』は、西新宿で生まれ育った玉ちゃんの小学五年生のころの思い出をもとにした自伝的な小説。高層ビルでかくれんぼをしたり、新宿御苑でザリガニ釣りをしたり、ホームレスのおじさんたちと友情を育んだり……。都会ッ子ならではの遊びはとってもユニークで、ところどころに登場する昭和50年代の描写には懐かしさが溢れています。

 実は、玉袋さんと西村さんは同学年。そして同じ東京生まれ東京育ち、といういくつもの共通点を持っています。それだけに、誰よりも深く『新宿スペースインベーダー』の世界を理解できる西村さんは、この小説のワンシーンに、忘れていた少年時代の記憶を思い起こさせられたりもしたとか。たがいにリスペクトしあう男たちの絆がうかがえるすばらしい解説は、まさに必読です。

 けれども、この小説は40代のオジさんのためだけのものではありません。

 ここで描かれる小学生のバカまるだしの暴走や、損得抜きの友情エピソードは、どの世代が読んでもグッとくる普遍的なおもしろさ! お父さんと息子とで回し読みして、感想をわかちあうことができる、類いまれな傑作小説です。

 入魂の解説とあわせ、このめっけものの名作を家族でぜひお楽しみ下さい。

(新潮文庫編集部 Y・O)

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2013年10月10日   今月の1冊
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