ドナルド・キーン著作集 第六巻 能・文楽・歌舞伎
3,300円(税込)
発売日:2013/01/31
- 書籍
私は驚いた。この国の古典演劇は、世界のどこにもない魅力に満ちている!
自ら謡(うたい)を習い、狂言の太郎冠者を演じるほど日本の舞台芸術にのめり込んだキーン氏。そこに比類なき「詩」があり「文学」があったのだ。世阿彌や近松門左衛門は世界に誇るべき存在──西洋演劇との比較も交えながら、能楽・文楽・歌舞伎の歴史と特質を語り、どこが素晴らしいか、面白いのかを説いた名解説。
目次
能・文楽・歌舞伎
序文
第一部 能 松宮史朗訳
まえがき
第一章 能のよろこび
第二章 能と狂言の歴史
一 初期
二 義満と能
三 観阿彌と世阿彌
四 世阿彌以降の能
五 秀吉と能
六 徳川時代の能
七 明治時代の能
八 近現代における能
第三章 文学としての能と狂言
付 狂言
第四章 演技の背景
一 能楽師の養成
二 能の流派
三 能面
四 装束
第五章 能の音楽と舞
一 音楽
二 舞
第六章 能舞台と作リ物・小道具
一 能舞台
二 作リ物・小道具
第二部 文楽 吉田健一訳
まえがき
第一章 文楽の味
第二章 文楽の歴史
一 人形
二 浄瑠璃十二段草子
三 文楽をなしている三つの要素の結合
四 文楽の黄金時代
五 十九世紀以降
第三章 脚本と太夫
第四章 三味線弾き
第五章 人形と人形遣い
第六章 文楽の身振り
第三部 歌舞伎と日本の演劇
第一章 歌舞伎 松宮史朗訳
第二章 日本の演劇
第三章 近松と私
私の日本文学逍遥 古典をめぐって
日本文学における劇的要素 中矢一義訳
一 劇的と劇
二 敦盛の死
三 劇における劇的なるもの、劇的ならざるもの
四 ヨーロッパと日本における初期の演劇理論
五 能の翻案物
六 日本の近代演劇
連歌における滑稽の伝統 徳岡孝夫訳 新城美恵子補訳
(一) 二条良基
(二) 宗祇
(三) 宗長
『忠臣蔵』論 井田卓訳
作者
登場人物と様式
歌舞伎脚本
名声と評価
近松にみる悲劇性
生きている文楽人形
短詩型の賛否
文学主題としての継母の横恋慕
――東洋および西洋におけるヒッポリュトス的三角関係 玉井乾介訳
世阿彌と「その他先生」
解題
人名索引/作品名索引
人名索引/作品名索引
書誌情報
読み仮名 | ドナルドキーンチョサクシュウ06ノウブンラクカブキ |
---|---|
シリーズ名 | 全集・著作集 |
全集双書名 | ドナルド・キーン著作集 |
発行形態 | 書籍 |
判型 | A5判 |
頁数 | 424ページ |
ISBN | 978-4-10-647106-3 |
C-CODE | 0395 |
ジャンル | 全集・選書 |
定価 | 3,300円 |
著者プロフィール
ドナルド・キーン
Keene,Donald Lawrence
(1922-2019)ニューヨーク生れ。コロンビア大学名誉教授。日本文学の研究、海外への紹介などの功績によって1962(昭和37)年、菊池寛賞、1983年、山片蟠桃賞、1990(平成2)年、全米文芸評論家賞、1993年、勲二等旭日重光章を受章。2002年、文化功労者に選ばれる。2008年、文化勲章を受章。2012年、日本国籍を取得。『百代の過客』(読売文学賞、日本文学大賞)『日本人の美意識』『日本の作家』『日本文学史(全18巻)』『明治天皇』(毎日出版文化賞)など著書多数。
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