日本列島創生論―地方は国家の希望なり―
836円(税込)
発売日:2017/04/15
- 新書
- 電子書籍あり
これで日本は甦る。初代地方創生相が示すアベノミクスの先の「処方箋」。
お任せ民主主義と決別し、地方から革命を起こさなければ、未来は切り拓けない。金融政策、財政出動のみで日本は甦らないのだ。「補助金と企業誘致の時代は終わった」「観光はA級を目指すべし」「官僚こそ地方で汗を流せ」「里帰りに魅力を付加せよ」――地方と中央、与党と野党、政官財、老若男女の別なく一致できる「創生への道」とは。初代地方創生大臣が具体的なアイディアをもとに示す、可能性と希望に満ちた日本論。
書誌情報
読み仮名 | ニホンレットウソウセイロンチホウハコッカノキボウナリ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-610712-2 |
C-CODE | 0231 |
整理番号 | 712 |
ジャンル | 政治・社会 |
定価 | 836円 |
電子書籍 価格 | 836円 |
電子書籍 配信開始日 | 2017/04/21 |
薀蓄倉庫
KKOには要注意
「KKO」という言葉をご存知でしょうか。
『日本列島創生論―地方は国家の希望なり―』(石破茂・著)によれば、地方の活性化に関係した議論ではよく使われる言葉で、「勘」「経験」「思い込み」の頭文字を取ったものです。自治体の問題点を考える上で、長くそこに住んでいる人が囚われやすい罠をよく表しているのだそうです。
「目立つモニュメントを作れば、話題になって人が集まるのでは」
「地方議員を30年やっている私が言うんだから間違いない」
「町がさびれたのは企業誘致に失敗したからだ」
発言者に悪意はないにしても、KKOに基づいた戦略では地方は甦らない、客観的データを分析する必要がある、と石破氏は説いています。
掲載:2017年4月25日
担当編集者のひとこと
徹底的な検討の結果
以前、本書の著者である石破茂氏から、こんな話を聞いたことがあります。要約すると、次のようなことでした。
「あるテーマについて考える場合には、関連の書籍をとにかく片っ端から入手して目を通す。とくに自分と反対の立場、意見の書籍にも目を通した上で、そこに傾聴すべき意見があればもちろん参考にするし、また反論も徹底的に考える。こうした作業を丹念に行なうことによって、自分の考えを固められ、きちんとしたロジックを構成できるようになる」
確かに石破氏の事務所に行くと、本が膨大に並べられています。こうした徹底的な検討、思考がバックグラウンドにあるからこそ、石破氏は論戦でダントツの強さを示すのだろうと思いました。
『日本列島創生論―地方は国家の希望なり―』の主なテーマは地方創生です。石破氏は初代地方創生担当相をつとめました。徹底的な検討に加えて、大臣として、また自民党幹事長としてとにかく日本全国を飛び回り、様々な人たちと出会った知見も多く盛り込まれています。その説得力は群を抜いています。
どうでもいいことで常に「政局」ばかりが話題になるのにウンザリしている、日本の未来を真面目に考える方にお勧めします。
2017/04/25
著者プロフィール
石破茂
イシバ・シゲル
1957(昭和32)年生まれ、鳥取県出身。慶應義塾大学法学部卒。1986年衆議院議員に全国最年少で初当選。防衛大臣、農林水産大臣、地方創生・国家戦略特別区域担当大臣などを歴任。著書に『国防』『国難』『日本列島創生論』『政策至上主義』など。