ADHDでよかった
814円(税込)
発売日:2017/01/14
- 新書
- 電子書籍あり
多動で不注意でKY。大学入試も全敗! 発達障害は、才能に変えられます。
子どもの頃から多動で不注意。忘れ物や遅刻は数知れず。おまけに大学入試にも全敗! 失敗続きだった人生は、34歳で「成人ADHD」と診断されたことで、劇的に変わった。適切な薬を服用し、ADHDと正面から向き合ったことで、「障害」が「強み」に転じたからである。実は世の天才、成功者は「ADHDだらけ」だったのだ! アメリカ在住20年の起業家・コンサルタントが綴った驚きと感動の手記。
書誌情報
読み仮名 | エーディーエイチディーデヨカッタ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610702-3 |
C-CODE | 0247 |
整理番号 | 702 |
ジャンル | 家庭医学・健康 |
定価 | 814円 |
電子書籍 価格 | 814円 |
電子書籍 配信開始日 | 2017/01/27 |
蘊蓄倉庫
あの偉人もADHD?
ADHDは別名「天才病」とも言われるくらいですから、歴史上の偉人とされる人の中にもADHDと思われる人がたくさんいます。アインシュタイン、ピカソ、モーツァルト、レオナルド・ダヴィンチ、ゲーテなどはそうではないか、とされます。政治家、企業家では、J・F・ケネディやスティーブ・ジョブズなどはADHDと考えられます。
掲載:2017年1月25日
担当編集者のひとこと
「ひょっとしたら自分も」と思ったら……
おそらく誰でも記憶にあるでしょう。小学校や中学校の頃、ひとときもじっとせず、おしゃべりをやめず、しかもその発言がKYなのに意外と本質を突いていたりして教師を困らせる、というタイプの生徒が一人くらいはいたことを。1月新刊の『ADHDでよかった』の著者・立入勝義さんは、まさにそういうタイプの生徒でした。
発達障害の一種であるADHD(注意欠陥・多動性障害)について一般的な理解が進んだのは、せいぜいここ10年くらい。著者が小学生中学生だった30数年前には、発達障害についてはほとんど理解されていませんでした。当然ながら著者も「多動で不注意でKYな人」ということになり、実際、「問題」もたくさん起こしました。
一方で、ADHDは別名「天才病」とも言われ、特定の分野で際立った才能を発揮する人も少なくありません。有名なIT起業家の大半はADHDなどの発達障害である、との見方もありますし、マイケル・フェルプスやブリトニー・スピアーズ、あるいは大人のADHDの啓発活動をされている勝間和代さんなどのように、自身のADHDを公言している著名人もいます。つまり、「普通」を押しつけられずに場所を得、適切な治療やケアを施されれば、ADHDの人は社会に多大な貢献をすることができるわけです。
本書の著者・立入さんも、日本の大学入試は「不注意」で全敗したものの、アメリカに渡ってUCLAを卒業し、IT周りのマーケティングや事業開発を専門にしてキャリアを築きました。今では4人の娘の父でもあります。
ADHDは人口の数%はいると見られており、社会の「マイノリティ」として認められるには充分な大きさです。
という一般論もさることながら、私の知人、同僚、担当させて頂いた著者などには、それこそADHDとおぼしき方が「てんこ盛り状態」です(笑)。
ADHDの人は好奇心旺盛で魅力的な人が多いので、もの書きなどの自己表現系の活動には向いています。編集者の職業的な経験から言えば、外面的には魅力的な人が付き合ってみると「困った人」となるケースがしばしば発生するのは、こうした発達障害の特質に関係があるのかもしれません。
本を読んでみたら、「あいつってひょっとしてADHD?」「ってか、これ俺のことじゃん!」(←ADHDは男が圧倒的に多い)と思う方も少なくないはずです。ということで、気になった方はぜひ、ご一読ください。
2017/01/25
著者プロフィール
立入勝義
タチイリ・カツヨシ
1974(昭和49)年大阪府生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)地理環境学部卒。事業開発とデジタルマーケティングを手がけるコンサルタント。世界銀行やウォルト・ディズニーなどでも勤務。米国在住。著書に『ソーシャルメディア革命』など。