経営センスの論理
902円(税込)
発売日:2013/04/17
- 新書
- 電子書籍あり
【大ベストセラー「ストーリーとしての競争戦略」の著者、3年ぶりの新刊!】「良し悪し」よりも、「好き嫌い」を! 「優れた会社」には「センス」がある。
会社をよくするのに必要なのは、「スキル」よりも「センス」を磨くことである。会計技術であれ英語力であれ、単なるスキルをアップさせても「経営」はよくならない。「よい会社」には根幹の戦略に骨太な論理=ストーリーがあり、そこにこそ「経営センス」が光るのだ──。本格的な経営書として異例のベストセラーとなった『ストーリーとしての競争戦略』の著者が縦横に語り尽くす「経営の骨法」。
「良し悪し」よりも「好き嫌い」
ハンズオン──優れたリーダーは自らやる
ハンズオフ──優れたリーダーは何を「しない」か
自由意志の原則
イノベーションは「進歩」ではない
非連続の中の連続
森を見て木を見ず、葉を見て木を見ず
攻撃は最大の防御──極私的な事例で考える
経営破綻はクセになる
「多様性」の罠
グローバル化の本質は非連続性の経営
MBAプログラムで学ぶ意義
土を見て木を見ず
「専業」の国、日本
事業のための金融
ロンドン・オリンピックの成績を戦略論にこじつけて考える
ラーメンを食べたことのない人による人気ラーメン店ランキング
「よい会社ランキング」のよい尺度ランキング
「働きがいのある会社」と「戦略が優れた会社」が重なる理由
燃える草食系
情報と注意のトレードオフ
面白がる力
書誌情報
読み仮名 | ケイエイセンスノロンリ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 240ページ |
ISBN | 978-4-10-610515-9 |
C-CODE | 0234 |
整理番号 | 515 |
ジャンル | 経営学・キャリア・MBA |
定価 | 902円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2013/10/18 |
蘊蓄倉庫
競争戦略とイノベーションが専門である経営学者の著者は、若い頃から「ハゲ(H)」と「デブ(D)」のダブル攻撃に悩まされていたそうです。育毛剤の継続的投与と先の見えないダイエットという消耗戦を続けた果てに、ある時、著者は自らの専門である競争戦略を応用して劇的な戦略転換を図り、見事な「競争優位」を確立しました。その涙と笑いの記録は本書でお読み下さい。
担当編集者のひとこと
「学界の東野圭吾」と評された経営学者、3年ぶりの新刊
職業柄、売れている本は常に気になるのですが、3年前に『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)という本が10万部を超えるベストセラーになっていると聞いた時は不思議に感じました。そっけない真っ白の表紙に黒いオビ、2800円という価格、700頁超というボリューム、「本格的な経営書」といううたい文句、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授という「難しいことを書いていそうな」著者の肩書き……。
ところが、ものは試しと読んでみると、これが無茶苦茶に面白いのです。「よく出来た戦略は、思わず人に話したくなるような面白いストーリーになっている」との主張を裏付けるように、優れた経営ストーリーが次から次へと紹介されるのですが、それがことごとく面白い。小説のストーリーと同じように、山もあれば谷もあり、張られた伏線が後になって活きてきたりもする。しかも本自体が、練り上げられたストーリーになっていますので、ほとんどページを繰る手が止められませんでした。
前著の宣伝文句で、著者は「学界の東野圭吾」と評されていましたが、その「学界の東野圭吾」が3年ぶりに書き下ろした本が本書です。面白くないはずがありません。特に、中年男性を悩ますH&Dのダブル攻撃を、著者の専門である競争戦略を応用して見事に撃退し、図らずも相対的な「競争優位」すら獲得してしまった話は、良く出来た掌編ユーモア小説のような趣です。「ビジネス書」と構えずに、気楽にお読み下さい(あと、H&Dが何か気になった方も)。
2013/04/25
著者プロフィール
楠木建
クスノキ・ケン
1964(昭和39)年東京都に生まれ、幼少期を南アフリカで過ごす。一橋大学大学院国際企業戦略研究科(ICS)教授。一橋大学商学部卒、同大学院商学研究科博士課程修了。専門は競争戦略とイノベーション。著書に『ストーリーとしての競争戦略』などがある。