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動乱のインテリジェンス

佐藤優/著 、手嶋龍一/著

792円(税込)

発売日:2012/10/26

  • 新書
  • 電子書籍あり

緊急出版! 尖閣、竹島、中国、朝鮮半島、ロシア、シリア、イラン……そして日本。今そこにある危機を読む!

著者の預言どおり、世界はにわかに動乱の季節を迎えた。日本周辺海域の波はことさら高い。「北」のミサイル、空母を持った中国、混迷の中東、通貨危機とTPP、そして黄昏れゆく日米同盟――。報道レベルを数段超えたインテリジェンスで「今そこにある危機」を分析しつつ、縮みゆく日本を毅然として回復させる道筋を示す黙示録的一冊。日本最強の外交的知性がぶつかり合った、高カロリー対談。

目次
第1章 日本の周縁で噴出するマグマ
新・海国兵談/竹島をめぐる「日韓密約」疑惑/偏狭なナショナリズムに立ち向かう勇気/周辺国の外交攻勢に怯む日本/辺境のインテリジェンス/民族とインテリジェンス/沖縄入りを果たせなかった黄門さま/亜民族のマグマ/民族のシンボルをめぐる闘争/資源大国としての沖縄/中国を喜ばせた石原構想/沖縄の眼に映る尖閣問題/独立琉球国という作業仮説/北海道独立論/領土交渉の独創的アプローチ/未解決の領土問題、その密かな戦略/プーチンのニュー北方領土戦略
第2章 中国、そのモラルなきインテリジェンス
英国“ビジネスマン”の怪死/赤い貴公子たち/盗聴ネットワークが聞いたもの/重慶製ミサイル運搬車の密輸/中国外交官の三流スパイ事件/戦略の海に乗り出す中国海軍/洋上カジノが空母に化けた/ロシア・パブのウクライナ女性
第3章 イランの鏡に映る日本外交
会見写真から消えた男/二元外交の様々な顔/よい二元外交、悪い二元外交/鳩山外交の罪と罰/熟練のプロの手に落ちた鳩山/操られた鳩山発言/イランが狙い撃ちした鳩山家のDNA/インテリジェンス大国イラン/一歩間違えば、日本発金融恐慌/ラスプーチン事件の陰にイランあり/対イラン独自外交の幻想
第4章 イランの核、北朝鮮の核
核開発、それぞれの狙い/北朝鮮・イランの密やかな絆/アサド政権が存続している理由/ミサイル発射情報はなぜ遅れたか/サード・パーティ・ルール/サード・パーティ・ルールを遵守した日本/せめて猫のインテリジェンスを
第5章 アジア半球の新たな勢力地図
「トモダチ」がやってきた/海兵隊は大型ヘリに乗って/インテリジェンス・サイクルは回っているか/アメリカの介入、その喪われた機会/ナルシシズムは情報センスの大敵/情報都市としてのTOKYO/黄昏れゆく日米同盟/ギリシャ危機の深層/TPPの政治経済学/アメリカは東アジアに回帰するか/プーチンを驚かせた日本の選択

書誌情報

読み仮名 ドウランノインテリジェンス
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-610493-0
C-CODE 0231
整理番号 493
ジャンル 政治
定価 792円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2014/06/20

著者プロフィール

佐藤優

サトウ・マサル

1960年生れ。1985年、同志社大学大学院神学研究科修了の後、外務省入省。在英大使館、在露大使館などを経て、1995年から外務本省国際情報局分析第一課に勤務。2002年に背任と偽計業務妨害容疑で逮捕・起訴され、東京拘置所に512日間勾留。2005年2月執行猶予付き有罪判決を受ける。2009年6月に最高裁で上告棄却、執行猶予付き有罪確定で外務省を失職。2013年6月に執行猶予期間を満了、刑の言い渡しが効力を失った。2005年、自らの逮捕の経緯と国策捜査の裏側を綴った『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。以後、作家として外交から政治、歴史、神学、教養、文学に至る多方面で精力的に活動している。主な単著は『自壊する帝国』(新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞)、『獄中記』『私のマルクス』『交渉術』『紳士協定―私のイギリス物語』『先生と私』『いま生きる「資本論」』『神学の思考―キリスト教とは何か』『君たちが知っておくべきこと―未来のエリートとの対話』『十五の夏』(梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞)、『それからの帝国』など膨大で、共著も数多い。2020年、その旺盛で広範な執筆活動に対し菊池寛賞を贈られた。

手嶋龍一

テシマ・リュウイチ

1949(昭和24)年、北海道生れ。外交ジャーナリスト・作家。冷戦の終焉にNHKワシントン特派員として立会い、FSX・次期支援戦闘機の開発をめぐる日米の暗闘を描いた『たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て―』を発表。続いて湾岸戦争に遭遇して迷走するニッポンの素顔を活写した『外交敗戦―130億ドルは砂に消えた―』(いずれも新潮文庫)を著し、注目を集める。2001(平成13)年の同時多発テロ事件ではワシントン支局長として11日間にわたる昼夜連続の中継放送を担った。2006年には世界各地に張り巡らした極秘の情報源を駆使して北の独裁国家の謎に挑んだ『ウルトラ・ダラー』を発表。「日々のニュースがこの物語を追いかけている」と評され、新たに出現したインテリジェンス小説として出版界に衝撃を与えた。『スギハラ・サバイバル』はその姉妹篇にあたる。ほかに『インテリジェンスの賢者たち』や『宰相のインテリジェンス―9.11から3.11へ―』がある。

手嶋龍一オフィシャルサイト (外部リンク)

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