人間の基本
748円(税込)
発売日:2012/03/16
- 新書
恐るべきは、精神の貧困である。人生を無駄にしないための全八話。
人生を無駄にしないために必要な足場、それが人間の基本である。末端ばかりを大切にする時代にあって、それがなければ、周りに流され、やがては自分を失い、死んでしまうこともある。ルールより常識を、附和雷同は道を閉ざす、運に向き合う訓練を……常時にも、非常時にも、どんな時代でも生き抜くために、確かな人生哲学と豊かな見聞をもとに語りつくす全八章。
目次
はじめに
第一章 人間本来の想像力とは
現実の中で生きる/食を通して地面とつながる/リッチ化とは貧困化/観察眼を持つ/自分なりの知恵を働かせる
第二章 「乗り越える力」をつける教育
教育は強制にはじまる/他人は自分を理解しない/義務を果たしてこそ自由/大宅壮一の実験/「覚えたる罪」と「覚えざる罪」
第三章 ルールより人としての常識
規範を破る時には覚悟が要る/「個」とは自分の頭で考えること/自分の好みで自身を鍛える/ルールより常識を備える
第四章 すべてのことに両面がある
人間全員が狡で悪と考える/do-gooderにはならない/侮蔑と尊敬は両立する/乞食もまた労働である/格差のない社会はない
第五章 プロの仕事は道楽と酔狂
才能と辛抱は重なる/プロの仕事は命がけの道楽/道楽は酔狂でもある/附和雷同は道を閉ざす/修羅場が人を育てる
第六章 ほんとうの教養
穏やかに本質を突いた人々/「昨日のことを今日の目で見ない」/アナクロニズムの二つの面/教養とは肝の据わり方/世間の機微を知る
第七章 老・病・死を見すえる
何かしらプロダクティブに/生きることへの緊張感/死をみつめてこその自分/人間を取り戻すために/人間は神様の道具
第八章 「人間の基本」に立ち返る
超法規では一人ひとりで対処する/自分で考え、臨機応変に/不平等は当然である/非常時に備える/運に向き合う訓練を/悲痛な義務として「喜べ」/『渚にて』と「日記」の間で/人間を作り上げるために
書誌情報
読み仮名 | ニンゲンノキホン |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
雑誌から生まれた本 | 新潮45から生まれた本 |
発行形態 | 新書 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-610458-9 |
C-CODE | 0210 |
整理番号 | 458 |
ジャンル | 倫理学・道徳、教育・自己啓発、趣味・実用 |
定価 | 748円 |