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世代論のワナ

山本直人/著

770円(税込)

発売日:2012/01/17

  • 新書
  • 電子書籍あり

【バブル世代vs.ゆとり世代】【団塊の世代vs.新人類】不毛な対立が組織を滅ぼす!!

「バブル世代はヌルい」「ゆとり世代はバカ」「勝ち逃げ世代はズルい」……溜飲の下がる定説には見えないワナが仕掛けられている。はまると互いの不信は募り、断層が深まってしまうのだ。職場を揺るがす「世代間冷戦」はいかに引き起こされたのか? 太陽族、新人類から氷河期世代まで、メディアやマーケティング戦略が作ったステレオタイプの怪しさをあぶり出す。不毛な世代間の対立をいま解消するための強力な解毒剤。

目次
はじめに――世代論という情報戦
斜め目線のタテ関係/増殖した世代論/世代間の冷戦/理解できなくても「認める」
1章 若者論というノイズ
非常識から超常識へ/「常識」は変化する/社会に好かれたい/留学は嫌われる?/情報かノイズか/ガス化するため息/若者は誰が変えたのか/ラベリングの誘惑
2章 世代ラベリングを解体する
「太陽族」から始まった/メディアの代理戦争/全共闘という少数派/最大の客は最高の客/「団塊」という言葉の影/世代論の切り口/消費好きな世代/攻略された世代/就職が世代を色づける/世代論と若者論
3章 変質した世代論
変調と犯人探し/「カネ」が世代論の主役に/クルマ離れの虚実/隠された世代内格差/メディアの都合と本能/マスメディアと二人三脚/「働かない」のか「働けない」のか/叱咤から憐憫へ/世代論は全世代へ/「自分探し」から「自分検索」へ
4章 就活に作られた世代
会社に向く矛先/「変わった」ではなく「変わっちゃった」/人事の過剰適応/ドラクエ化した就活/コミュニケーション能力という「解」/若手はコミュニケーション下手か/「ダメ出しされなかった」若者が強い/伸び伸びのジレンマ/自信の相続
5章 職場に流れ込む「煽り」
「勉強熱心」か「情報熱心」か/あえて断層を探る/ライブドアという踏み絵/メッセージ1「煽る」/メッセージ2「鎮静する」/メッセージ3「持ち上げる」/メッセージ4「癒す」/価値観のレンタル
6章 手探りの対話から
情報が見せた未来/「活き造り系」の鮮度を保つ/「煮込み系」を煮詰めすぎない/「揚げ物系」を焦げ付かせない/「漬物系」のタイミングをつかむ/ネットワークに踏み込む/変貌した社外ネットワーク/社内のナナメ関係のパワー/強まった家族の影響力
7章 楽しいタテ社会を作る
嫌われた会社/タテ社会は苦しいのか/会社と職場の遊離/大家族という機能性/世代をつなぐのは言葉
あとがき
鳥の目と虫の目/「共通する何か」を

主要参考文献

書誌情報

読み仮名 セダイロンノワナ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-610451-0
C-CODE 0236
整理番号 451
ジャンル 社会学
定価 770円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/07/20

著者プロフィール

山本直人

ヤマモト・ナオト

1964(昭和39)年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。博報堂に入社。2004年退社、独立。2023年8月現在マーケティングおよび人材育成のコンサルタント、青山学院大学経営学部マーケティング学科講師。著書に『電通とリクルート』など。

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