政権交代の悪夢
792円(税込)
発売日:2011/04/16
- 新書
- 電子書籍あり
警鐘を鳴らし続けた記者が明かす――愚かすぎる政権の酷すぎる内幕。
民主党政権は政治を堕落させ、国家を壊滅の危機に陥れてしまった。なぜこんなことになったのか。「危機管理能力の欠如を示した菅政権」「“小沢はぶれない政治家”は完全な幻想である」「政策集に影響力を行使していたのは旧社会党スタッフ」「鳩山首相は反捕鯨国の首相に、『私はクジラ肉は嫌いです』と媚を売っていた」……政権交代前から警鐘を鳴らし続けてきた著者が明かす、愚かすぎる政権の酷すぎる内幕。
書誌情報
読み仮名 | セイケンコウタイノアクム |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-610417-6 |
C-CODE | 0231 |
整理番号 | 417 |
ジャンル | 政治 |
定価 | 792円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2011/10/28 |
蘊蓄倉庫
今となっては「あの人は今」のような存在ですが、この前の総理大臣は鳩山由紀夫さんでした。鳩山さんが目の前にいる人の機嫌を取るために、余計なことを言う、というのはもはや有名です。『政権交代の悪夢』では、そんな彼の、脱力エピソードが紹介されています。反捕鯨国の首相が訪れて来た際、鳩山前首相はこう言ったそうです。
「私は、クジラ肉は大嫌いだ」
別に個人の嗜好に口を出すつもりはありませんが、捕鯨国である日本の首脳がわざわざこんなこと言う必要はまったくないのは言うまでもありません。
『政権交代の悪夢』は、さまざまな具体的な事例をもとに、徹底的に民主党政権を批判した一冊です。
担当編集者のひとこと
首相に剛速球を投げた記者
4月12日に行われた菅直人首相の記者会見で、次のようなやり取りがありました(産経新聞より)。
(記者)「先ほど首相は『辞任をするのか』という時事通信記者の質問には答えなかった。現実問題として与野党協議にしても、最大の障害になっているのは首相の存在であり、後手に回った震災対応でも首相の存在自体が、国民の不安材料になっていると思う。一体、なんのためにその地位にしがみついていらっしゃるのか考えを聞かせてほしい」
(菅首相)「阿比留さんの物の考え方がそうだということと、私は客観的にそうだということは必ずしも一致しないと思っています。先ほどらい、申しあげていますように、震災が発生して、即座に自衛隊の出動をお願いし、多くの方を救済をいただきました。また、原子力事故に対しても、大変な事故でありますから、それに対してしっかりとした態勢を組んで全力をあげて取り組んできているところでありまして、私とあなたとの見方はかなり違っているとしか申しあげようがありません」
ここで名指しされている「阿比留さん」が、『政権交代の悪夢』の著者である阿比留瑠比・産経新聞政治部官邸キャップです。この剛速球のような質問には、賛否両論あったようですが、菅首相と阿比留記者が、少なくとも巷間言われる「記者クラブと取材対象との癒着」のようなものとかけ離れた関係であるのは間違いありません。
本の中でも、阿比留さんは極めて厳しく民主党政権を批判しています。阿比留さんは「民主党はあまりに幼く能力不足であり、政権交代はまだ早過ぎたのだ」と書いています。我が意を得たり、という方もいれば、こうした考えに異論のある方も多いかとは思います。できれば両方の方に読んでいただきたいと思っております。
2011/04/25
著者プロフィール
阿比留瑠比
アビル・ルイ
1966(昭和41)年福岡県出身。早稲田大学政経学部卒業後、産経新聞社入社。仙台総局、社会部等を経て政治部。官邸キャップ、自民党担当等を務める。2009年から二度目の官邸キャップ。著書に『決定版 民主党と日教組』『永田町取材日記 阿比留のブログ』等。