通販―「不況知らず」の業界研究―
770円(税込)
発売日:2010/08/12
- 新書
- 電子書籍あり
拳銃から自動車まで売れないモノはない。知られざる業界のAtoZを徹底解剖。
一八世紀、ベンジャミン・フランクリンが考案したビジネス「通信販売」。それは誕生以来、常に右肩上がりの成長を続けてきた稀有な産業である。不況知らずの秘密はどこにあるのか。「西部開拓時代には、銃も扱っていた」「千趣会はこけしから始まった」「テレビ通販の稼ぎ時は深夜0時」「健康器具にクレームが来ない理由」等々、トリビアを織り交ぜながら業界の歴史と未来を俯瞰。一億総通販時代、必読の一冊。
参考文献
書誌情報
読み仮名 | ツウハンフキョウシラズノギョウカイケンキュウ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610382-7 |
C-CODE | 0263 |
整理番号 | 382 |
ジャンル | 経営学・キャリア・MBA |
定価 | 770円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2011/02/25 |
蘊蓄倉庫
民放BS局を見ていると、とにかく通販番組が多く、特に夜中や明け方となると、それ以外の番組が珍しいほどです。そんな時間帯にモノが売れるのだろうか、と思ってしまうかもしれませんが、実は通販専門局では深夜0時~1時は、主婦とOLをお得意様とした「ゴールデンタイム」。1回で1億円売り上げることもあるとか。『通販―「不況知らず」の業界研究―』は、成長を止めない産業の意外なエピソードが満載の一冊です。
担当編集者のひとこと
「通販」で売れないものはあるか
『通販―「不況知らず」の業界研究―』は、ストレートなタイトルが示す通り、通信販売業界を俯瞰できる本です。いまや国民の9割以上が利用したことがあるというほど、身近な存在ですが、一方でその歴史や舞台裏は知られていません。本書には、「へえ」と思うような通販トリビアが詰まっていますので、その一部を並べてみます。
○アメリカで通販会社が誕生したのは19世紀だが、その前世紀にはベンジャミン・フランクリンが書籍の通販を手がけていた。
○健康器具へのクレームは意外と少ない。理由は効果がわかる前に、大抵の人がやめてしまうから。
○カタログ通販のトップ企業、千趣会の原点は、大阪御堂筋界隈のOLさん相手に始めた月1回のこけし頒布会。社名の由来も「こけし千体趣味蒐集の会」を縮めたもの。
○ラジオの通販は意外に堅調で、宝石などもよく売れる。商品は見えなくても、お馴染みのパーソナリティの人柄を信じて買う人が多いので。
○中国では自動車も通販の人気商品。クライスラーが1時間で100台売れたことも。
夜中の通販番組を見る目が変わること間違いなし。もちろんビジネスに役立つヒントも満載です。
2010/08/25
著者プロフィール
石光勝
イシミツ・マサル
1934年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。文化放送を経て、東京12チャンネル(現テレビ東京)に入社。常務取締役から、設立に携わった系列の通販会社プロントの社長となる。著書に『テレビ番外地』『テレビ局削減論』、共著に『通販』などがある。
柿尾正之
カキオ・マサユキ
1954(昭和29)年千葉県生まれ。(社)日本通信販売協会理事。日本ダイレクトマーケティング学会理事。早稲田大学客員准教授。