女装する女
770円(税込)
発売日:2008/12/17
- 新書
- 電子書籍あり
女スイッチ入ります! 10のキーワードで現代女性を読み解く。
「今日はバリバリ女装していくよ」男勝りな仕事着を脱ぎ捨て、女らしさ満開のドレスで“女”を装う――アタマもカラダも、女たちはすでに男がイメージする“女”ではない。エコに身を捧げる、勝負服は着物で決め打ち、目標はホノルルマラソン完走、ブログはスターダムへの近道、財布と情報をバーターする親孝行……現代女性を消費の面から10のキーワードで痛快に読み解く。リアルな女の実態を知るための必読の書。
目次
はじめに
1章 女装する女
気がついたら隣にあった、女文化という遊びネタ/社会環境と女らしさファッション/扇千景と勝間和代の、武器としての女装/銀座のクラブママと叶姉妹のプロテクを盗め/男不在でも先鋭化する女装/“エビちゃん女装”に込められた人類の存続/女性モードで生き残る男たち/オネエ言葉というストレスリダクション/スーパーマッチョは、新たなトレンドになるか/『細雪』と『セックス・アンド・ザ・シティ』に向かう男女関係/女装の観点から、腐女子とやおいを見てみると
2章 スピリチュアルな女
スピリチュアルは女性にとっての生活指針/神社は人気タレントのコンサート状態/スピリチュアル観光の盛り上がり/お金を払って悩みを「外部化」する/他人に自分を語られることの快感
3章 和風の女
お稽古ヒエラルキーの頂点は、和モノ/インターネットありきの着物ブーム/着物のモテ作用は日本のDNAか/京都という和モノ総本山ブランド/和の根底にあるセクシー/外来の和モノセンスで多くのブスが救われた
4章 ノスタルジー・ニッポンに遊ぶ女
居酒屋共同体のムスメという居場所/全共闘オヤジと歳下女性の結託/イタ飯屋は女性のスナックだった/非マーケティング飲食店こそがおもしろい/ガイジンも好む、魅力のニッポン空間
5章 ロハス、エコ女
ロハスという名付けで、気軽になったエコ/食ジャンルの意識革命/ロシアのダーチャに続け、の住環境革命/所有せずレンタルがカッコ良い/専業主婦の欲求を満たす、強力アイデンティティ/新興宗教に成り代わり、心のスキマを埋める/女性起業家にとってのフロンティア/農家の嫁、ではない女性の職業農家の可能性
6章 デイリーエクササイズな女
会社帰りをすべてウォーキングにした女/ランナーという生き方/一生モノのエクササイズの最終兵器、ヨガ/サーフィンが醸し出す夢
7章 大人の女になりたい女
白洲正子という究極の存在/海外人気ドラマに見る、ハードな大人っぷり/大人の女とユーモア/自分磨きマニアである女の永遠のお稽古ごと
8章 表現する女
ブログ日記が開けた表現の扉/ブログはスターダムへの近道/女という表現はアイドルに帰結する/ダンスにヒートアップする女たち/そして、みな表現人生を選んでいく
9章 子供化する女
クリエイティブな遊びで埋まる、ある主婦の日常/家庭の母が大人を止めるとき/子供の遊びを、実はずーっと続けたい/イビサという、大人の“子供返り”プロジェクト
10章 バーター親孝行な女
いつまでも遊びたい親と子の関係/再開発ビルおしゃれディナーのお得意様/お互いのネットワークに食い込んでいく母娘の輪/母娘で萌える、アイドルエンターテインメント/遺産相続を見据えた、プレゼンテーションの匂い
おわりに
書誌情報
読み仮名 | ジョソウスルオンナ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-610291-2 |
C-CODE | 0236 |
整理番号 | 291 |
ジャンル | 倫理学・道徳、恋愛・結婚・離婚 |
定価 | 770円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2012/04/27 |
蘊蓄倉庫
爪にお金を注ぐワケ
爪先が美しい女性を見かけるようになったと思いませんか。世界でもアメリカはネイルケア大国だそうですが、とある調べによると日本のネイルサロンは全国で約8000店舗。しかも毎年数百店ペースで増えているそうです。若い女性のあこがれの職業のトップ10に入ることも珍しくないそうで、不況の中でも成長有望ジャンルかもしれません。それにしても、なぜそこまでお金をかけるのでしょうか。
本書を読めば、ネイルになぜ女性が心血を注ぐのかがわかります!
爪先が美しい女性を見かけるようになったと思いませんか。世界でもアメリカはネイルケア大国だそうですが、とある調べによると日本のネイルサロンは全国で約8000店舗。しかも毎年数百店ペースで増えているそうです。若い女性のあこがれの職業のトップ10に入ることも珍しくないそうで、不況の中でも成長有望ジャンルかもしれません。それにしても、なぜそこまでお金をかけるのでしょうか。
本書を読めば、ネイルになぜ女性が心血を注ぐのかがわかります!
掲載:2008年12月25日
担当編集者のひとこと
女も知らない10の生態
「なんで女が“女装”なワケ?」。それがその……いまや、日本の女性は「女スイッチ」をオンにして女にわざわざ変身しているらしいのです。だって中身は男と変わらなくなっちゃったから。ある人は原稿を読んで叫びました。「これは、文化系セックス・アンド・ザ・シティだ!」。なにがなんだかわからないという方、それでいいのです。女だって自分でもわかっていないのですから。この本では消費の面から10通りに女を分類して考えます。今までの女性論では飽き足らない方、身近な女性の行動が不可解なときに読んで欲しい一冊です。
2008/12/25
著者プロフィール
湯山玲子
ユヤマ・レイコ
1960(昭和35)年生まれ。出版・広告ディレクター。(有)ホウ71代表取締役、日本大学藝術学部文藝学科非常勤講師。編集を軸としたプロデュースを行うほか、自らが寿司を握るユニット「美人寿司」を主宰し、世界を周る。著作に『女ひとり寿司』『クラブカルチャー!』。
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