議論のルールブック
748円(税込)
発売日:2007/10/17
- 新書
- 電子書籍あり
ネットはなぜ炎上するのか? 議論を因数分解→アタマがスッキリ!
建設的な話し合いのはずがいつの間にか揚げ足取りの応酬に。楽しい雑談のはずがひょんなことから不毛な中傷合戦に。ネット上の「炎上」は、議論のルールを身につけていないことから起こる人災である。議論の種類、匿名性の問題、インチキ理論や感情論への対処法、発言者の心得等、議論を知的に分解し、共有すべきルールを考える。頭をすっきり整理させて議論に臨むための格好の道しるべとなるルールブック。
書誌情報
読み仮名 | ギロンノルールブック |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610236-3 |
C-CODE | 0236 |
整理番号 | 236 |
ジャンル | ビジネス実用、事典・年鑑・本・ことば |
定価 | 748円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2011/11/25 |
担当編集者のひとこと
脳が整理される一冊です
企画の成立にはいろいろなケースがあります。こちらからの依頼もあれば売り込みもあります。
『議論のルールブック』は、編集者やマンガ原作者として知られる竹熊健太郎さんが「すごく面白い文章をネットに書いている人がいますよ」と教えてくださったのがきっかけでスタートした本でした。 読んでみると確かに面白い。大人なら誰でも日常的に行っている「議論」というものについて、ひとつひとつ「今さら?」ということまできちんと考えて、理詰めで記述しています。読みづらくはないけれども、流し読みもできない。不思議な味わいのある文章でした。
早速ご連絡をとり、執筆をお願いしました。すでに発表したものでは、活字の本に向いていない部分もあったので、結局、かなりの部分を書き下ろしていただいて出来たのがこの本です。竹熊さんには感謝申し上げます。
さて、依頼後にわかったことは著者の岩田さんがコンピュータのプログラミングをしているということでした。なるほど、プログラミングだったら飛ばし読みしてはまずいだろうな、と妙に納得させられたものです。
「今さら議論のルールなんて知ってどうするのか。知りたいのは議論の必勝法だ」という人もいるかもしれません。しかし、この本を読んでいくとどれだけ自分がルールを理解しないままに「議論」に参加していたか思い知らされます。岩田さんがいうところの「手を使ってはいけないことを知らずにサッカーに参加するような状態」だったことがよくわかります。
しかも面白いことに、ルールがわかってくると、会議など議論の場で感じていたストレスが減っていったのです。これまで意識していなかったけれども、脳内に抱えていた議論絡みのモヤモヤが、整理されたからです。
ルールがわかってくると、著者のいう「議論には勝ち負けがない」ということもわかってきます。つまり「必勝法」など学んでも仕方がないのです。
脳の中に優秀なソフトがインストールされて、ヴァージョンアップが完了した。そんな感じがしています。
2007/10/25
著者プロフィール
岩田宗之
イワタ・ムネユキ
1971(昭和46)年岐阜県生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程退学。デンソーに入社後、2001年独立。フリーエンジニアとして、ソフトウェア開発や技術系図書の執筆に従事。著書に『組込みソフトウェア開発はなぜうまくいかないのか』など。