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できる会社の社是・社訓

千野信浩/著

748円(税込)

発売日:2007/04/20

  • 新書
  • 電子書籍あり

取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……電通「鬼十則」より。

「スピード!! スピード!! スピード!!」「決断なき上司は無能と思え。社長へ直訴せよ」。成長し続ける会社の成功のエッセンス、老舗企業の失敗しない秘訣は、社訓に凝縮されていた! 激情ほとばしるモーレツ精神から、創業者のきつーい戒めの言葉、会社の枠など飛び越え人類愛を唱えるワールドワイドな社訓まで。「こうした精神を見習えば我が社も」「同じ目標を持てば我々だって」――。思わずやる気が湧いてくる一冊。

目次
はじめに
Part1 モーレツなる精神
・すぐやる、必ずやる、出来るまでやる(日本電産)
・決断なき上司は無能と思え。社長へ直訴せよ(日清食品)
・困難な仕事と取り組め、最後までやり通せ! 
 ここにはじめて進歩と若さが生まれるのだ(ヱスビー食品)
・取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……(電通)
・ヤマトは我なり(ヤマト運輸)
・スピード!! スピード!! スピード!!(楽天)
Part2 正直こそが儲かるコツ
・一人のお客さまに誠実を尽せ。
 これが野越え山越えの精神である(ヨークベニマル)
・天職を全うするには、人の信を得る事が最も大切である(コクヨ)
・他人の利益を図らずして自らの繁栄はない(YKK)
・先義後利(大丸)
・誠意は人の道なり、すべての仕事にまごころを(シャープ)
・その言動は、家族に知られても構いませんか?(資生堂)
Part3 スケールはデカい方がいい
・人間尊重(出光興産)
・開拓者精神(サントリー)
・社会の大勢に即せず人為に偏する如きにては
 決して成功は望み得ざるべし(松下電器産業)
・海外貿易は四海兄弟、人権拡張、共同幸福を得て永く世界の平和を保ち
 国家富強の元を開き将来国家に志す者の執るべき事実と決心し
 創立したる社中なり(ノリタケカンパニーリミテド)
・研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし(トヨタグループ)
・人を愛し、国を愛し、勤めを愛す(リコー)
Part4 常に自らを戒めよ
・本を読む時間をもて(鹿島建設)
・自分に対しては損と得とあらば損の道をゆくこと(ダスキン)
・徒ラニ規模ノ大ヲ追ハズ(ソニー)
・三つの喜び(買う喜び、売る喜び、創る喜び)(本田技研工業)
・かくせば御客の気に入るか、かくせば店の為になるか、
 かくせば吾務に過失なきか、かくせば大商店の小僧として
 恥かしからぬか、かくせば良けん、かくせば悪しけん、
 と自ら責め、自ら省る等、かくありたきものゝ随一なるべし(三越)
・何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ
 ──マタイによる福音書 七章一二節──(白洋舎)
・しけのあるうちにイカリを巻け(大洋漁業 現・マルハ)
おわりに ──破綻企業の社是・社訓──
主要参考文献

書誌情報

読み仮名 デキルカイシャノシャゼシャクン
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 192ページ
ISBN 978-4-10-610211-0
C-CODE 0234
整理番号 211
ジャンル 実践経営・リーダーシップ
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/06/29

蘊蓄倉庫

だから言ったのに!

 ソニーの創業者といえば井深大(1997年没)。彼は技術力には徹底的にこだわりましたが、反面、会社の規模を広げることには興味がなかったようです。それどころか、大企業では技術者が快適に働ける環境が失われると、わざわざ会社の設立趣意書に「徒ラニ規模ノ大ヲ追ハズ」と記したのでした。世界企業ソニーの近年の迷走ぶりを井深が見たら、きっと「だから言ったのに!」と残念がったのではないでしょうか。

掲載:2007年4月25日

著者プロフィール

千野信浩

チノ・ノブヒロ

1961(昭和36)年熊本県生まれ。広島大学総合科学部卒。経済週刊誌記者として、就職を切り口にした教育問題などの特集記事を担当する。趣味のサウナ巡りは全国三〇〇カ所を超える。著書に『図書館を使い倒す!―ネットではできない資料探しの「技」と「コツ」―』がある。

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