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2004年のプロ野球―球界再編20年目の真実―

山室寛之/著

1,980円(税込)

発売日:2024/05/16

  • 書籍
  • 電子書籍あり

「白馬の騎士だ。監督は君が選べ」「パ4球団もセに混ぜて」

近鉄・オリックス合併、史上初のスト、楽天の新規参入、ソフトバンクによるダイエーホークス買収――セ・パ2リーグの枠組みが大きく揺らいだ「史上最大の危機」には、今なお大きな謎が残されている。当事者による生々しい初証言と極秘文書を重ね合わせ、ジグソーパズルを組み立てるように定説を一新する迫真のドキュメント。

目次
はじめに 「史上最大の危機」に残された謎を追う
第1章 スターたちの渡米と沈みゆく巨艦ダイエー
イチローに続け/下降する“体感指数”/ニッポン放送、横浜球団の筆頭株主へ/前代未聞の撤回表明/ひっそり誕生「加盟料」「参加料」の目的は/ダイエーホークス第一次身売り騒動/野球は「社会の文化的公共財」/巨人、球界を襲う松井ショック/ホークス第二次身売り騒動/再生機構とダイエーの思惑違い/官や外資の球団はノーだ/協約の遵守求める渡邉書簡/オーナー会議に出されたダイエー「確認書」
第2章 近鉄にも迫る経営危機
バファローズの“時限爆弾”/近鉄球団のCM契約に渡邉激怒/野球は芸者遊びにあらず/「しまった!! 先を越された」/小久保無償譲渡! ホーク自壊始まる/「福岡ドーム」米企業が買収へ/球団社長・高塚猛の反乱と密約/球団名から「近鉄」消える?/近鉄が命名権を撤回/堤義明「弱い球団潰れて球界活性化」/根来泰周「12球団は永続的か」
第3章 「近鉄いただきます」
札幌“開幕戦”と「1リーグ」/アテネ五輪「金メダル」のために/プロアマ雪融けの吉報/根来泰周「協約は時代遅れ」/極秘契約・外資がホークス支配/堤が西武会長を辞任、混乱拡大/堤に迫るもう1つの危機/近鉄、合併交渉を認め緊急会見/宮内義彦「近鉄いただきます」/「1リーグ10球団」の一斉報道/「白馬の騎士だ。監督は君が選べ」/「かなり前に合併の匂いをかいでいた」
第4章 もう1組合併進行中
球界は百家争鳴/情報の集積地・読売新聞主筆室/「1か2か」セパ双方に募る怒り/渡邉と宮内、ドームの密談/オーナー会議に耳目集まる/「10球団1リーグもあり得る」/「パ4球団もセに混ぜて」堤哀訴/千慮の一失「たかが選手」/「これからはパです!!」絶叫/「1リーグ制反対」へ阪神蜂起/セパ対立が一気に険悪化/渡邉が突如オーナー辞任/深まる堤の焦りと暴走
第5章 巨人がパ・リーグに?
滝鼻「1リーグを推進する気はない」/1リーグ構想に根来「待った」/コミッショナー権限とは何か/急浮上「5・5の2リーグ論」/「5・5の2リーグ論」3日連続加速/政財官の思惑に揺れるホークス/オーナー代行高塚の深謀遠慮/パ4球団の“連判状”と方針転換/渡邉節炸裂「巨人パに移動も」/新・2リーグ論の危うさ/渡邉、根来、小池の発言一致は偶然か/運命の9月6日/報知スクープに球界揺れる
第6章 「新規参入」20年目の新事実
読売新聞グループ本社法務部/楽天の参入決断とハンバーグ/合併承認めぐりオーナー激論/「滝鼻君、いまだ!」/「もう1組」は砂上の楼閣か/「今日の段階」に広がる波紋/激論2日、握手なきスト回避/楽天が球界参入を公表/不信感増幅、ついにスト突入/みんな野球が好きなんだ/根来、滝鼻の積極発言とスト収拾/スピード審査 楽天に軍配
第7章 ソフトバンク電撃参入の舞台裏
ダイエー、西武の落日/孫正義疾風の動き/「電話1本で買収を決めた」/「興行権押さえた」孫の極秘行動/再生機構が認めた経緯/引き継がれた応援歌/選手会事務局長・松原徹の本音/滝鼻「合併の穴埋め考え続けた」/暴風圏突入への道程/「義理と人情とやせがまん」の間で
おわりに ロッテの千葉移転秘史
謝辞
主な参考文献
2004年のできごと

書誌情報

読み仮名 ニセンヨネンノプロヤキュウキュウカイサイヘンニジュウネンメノシンジツ
装幀 報知新聞社/カバー写真提供、新潮社装幀室/装幀
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 272ページ
ISBN 978-4-10-352732-9
C-CODE 0095
ジャンル 実用・暮らし・スポーツ、スポーツ・アウトドア
定価 1,980円
電子書籍 価格 1,980円
電子書籍 配信開始日 2024/05/16

著者プロフィール

山室寛之

ヤマムロ・ヒロユキ

野球史家、日本エッセイスト・クラブ会員。1941年北京生まれ。1964年九州大学文学部卒、読売新聞社入社。広報部長、社会部長、西部本社編集局長を経て、1998年6月東京読売巨人軍代表、2001年読売新聞社総務局長、2003年読売ゴルフ社長を歴任。社会部記者時代は警視庁クラブで「プロ野球黒い霧事件」、「富士銀行不正融資事件」などを取材。警視庁キャップ時は「三浦和義事件」、「グリコ・森永事件」、社会部次長時に「リクルート事件」担当デスク、社会部長時は「オウム真理教事件」、「阪神・淡路大震災」などへの取材対応を指揮した。巨人軍代表として2000年の「ON決戦(ダイエーホークスと巨人による日本シリーズ)」を体験。『マネー犯罪』(ダイヤモンド社)、『野球と戦争』『プロ野球復興史』『巨人V9とその時代』(中央公論新社)、『背番号なし 戦闘帽の野球』(ベースボール・マガジン社)、『1988年のパ・リーグ』(新潮社)など著書多数。

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