巴里の憂鬱
506円(税込)
発売日:1951/03/19
- 文庫
「酔え、絶えず汝を酔わしめてあれ!」浪費、麻薬、梅毒……過激すぎる人生から紡ぎだされた『悪の華』に並ぶ傑作散文詩集。
父母兄弟よりも、祖国よりも、お金よりも、雲を愛すると宣言して、詩人の立場を鮮明に打ち出した『異人さん』。耐えがたいこの世からの脱出を叫ぶ『どこへでも此世の外へ』。ほかに、パリの群衆の中での孤独を半ば自伝的にしるした散文詩全50篇を収録。『悪の華』と双璧をなし、後世の文学に絶大な影響を与えたボードレール晩年の成果を、わが国の天才詩人三好達治の名訳で贈る。
書誌情報
読み仮名 | パリノユウウツ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-217401-2 |
C-CODE | 0198 |
整理番号 | ホ-2-1 |
ジャンル | 詩歌、評論・文学研究 |
定価 | 506円 |
著者プロフィール
ボードレール
Baudelaire,Charles-Pierre
(1821-1867)フランスの詩人。大学法学部在籍中、友人の文学青年に感化され、以後放埒な生活を送りながら美術批評と詩を著す。処女作は1845年発表の批評『1845年のサロン』。代表作『悪の華』と没後1869年に出版された『巴里の憂鬱』に収められた散文詩は、従来の韻律にとらわれない斬新かつ画期的なもので、近代詩全般の基礎となった。
三好達治
ミヨシ・タツジ
(1900-1964)大阪市生れ。東京帝大仏文科在学中、梶井基次郎らの「青空」同人となる。1930(昭和5)年第一詩集『測量船』を刊行。日本の伝統詩と西欧近代詩が融合した、新しい抒情詩人としての名声を決定づけた。『一点鐘』『花筐』『駱駝の瘤にまたがつて』などの詩集の他、「萩原朔太郎」など評論も多く、翻訳には『巴里の憂鬱』『昆虫記』などがある。
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