居酒屋
1,155円(税込)
発売日:1971/01/01
- 文庫
ゾラの小説は、はいりやすい。それにすごく今日的なのだ。まじめに働き天国へ這い上がったのに、分相応を知らず再び地獄へ落ちた女の話。
洗濯女ジェルヴェーズは、二人の子供と共に、帽子屋ランチエに棄てられ、ブリキ職人クーポーと結婚する。彼女は洗濯屋を開くことを夢見て死にもの狂いで働き、慎ましい幸福を得るが、そこに再びランチエが割り込んでくる……。《ルーゴン・マッカール叢書》の第7巻にあたる本書は、19世紀パリ下層階級の悲惨な人間群像を描き出し、ゾラを自然主義文学の中心作家たらしめた力作。
書誌情報
読み仮名 | イザカヤ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 752ページ |
ISBN | 978-4-10-211603-6 |
C-CODE | 0197 |
整理番号 | ソ-1-3 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 1,155円 |
著者プロフィール
ゾラ
Zola,Emile
(1840-1902)フランスの小説家。パリ生れ。事務員・ジャーナリストを経て短編小説の執筆にとりかかり、出世作『テレーズ・ラカン』(1867)ののち、第二帝政下の一家族の歴史を描く連作を発表。その中に『居酒屋』(1877)『ナナ』(1880)『ジェルミナール』(1885)『大地』(1887)などがある。1898年ドレフュス事件に際し禁固刑判決を受け、一時英国に亡命した。不慮のガス中毒でパリで死去。
古賀照一
コガ・テルイチ
(1919-2006)詩人・仏文学者・評論家、宗左近のこと。『炎える母』で歴程賞を受賞。主著に『日本美 縄文の系譜』、訳書に『表徴の帝国』などがある。
この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。
感想を送る