アンナ・カレーニナ〔中〕
1,155円(税込)
発売日:1972/02/22
- 文庫
罪悪感に苦しみ孤独と戦う彼女は――。すこしもむだのない、全体の構図も、細部の仕上げも、一点非の打ちどころのない作品。――トーマス・マン
愛情も人間性も理解せず、世間体を重んじる冷徹な夫カレーニンの黙認的態度に苦しむアンナは、虚偽と欺瞞にこりかたまった社交界を捨て、ひとり息子セリョージャへの愛にさいなまれながらも、ヴロンスキーとの破滅的な恋に身を投じる。一方、ヴロンスキーがアンナを愛していることを知った失意のキチイは、理想主義的地主貴族リョーヴィンの妻となり、祝福された生活をおくる。
書誌情報
読み仮名 | アンナカレーニナ2 |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 768ページ |
ISBN | 978-4-10-206002-5 |
C-CODE | 0197 |
整理番号 | ト-2-2 |
ジャンル | 文芸作品、評論・文学研究 |
定価 | 1,155円 |
著者プロフィール
トルストイ
Tolstoj,Lev N.
(1828-1910)19世紀ロシア文学を代表する巨匠。ヤースナヤ・ポリャーナに地主貴族の四男として育つ。ルソーを耽読し大学を中退後、暫く放蕩するが、従軍を機に処女作『幼年時代』等を発表、賞賛を受ける。帰還後、領地の農民の教育事業に情熱を注ぎ、1862年の幸福な結婚を機に『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』を次々に完成。後、転機を迎え、「神と人類に奉仕する」求道者を標榜し、私有財産を否定、夫人との不和に陥る。1899年『復活』を完成。1910年、家出の10日後、鉄道の駅長官舎で波瀾の生涯を閉じた。
木村浩
キムラ・ヒロシ
(1925-1992)東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。出版社勤務の後大学で教鞭をとる。『ロシア文学の周辺』等の著書や、ソルジェニーツィン、トルストイ、ドストエフスキー等の翻訳がある。
関連書籍
この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。
感想を送る