孤独のチカラ
539円(税込)
発売日:2010/09/29
- 文庫
私が乗り越えた《暗黒の十年》のこと、初めてお話しします。孤独の-(マイナス)を+(プラス)に変換する技法。
私には《暗黒の十年》がある。それは受験に失敗した十八歳から、大学に職を得る三十二歳までに体験した壮絶な孤独の年月である。しかし、人生のうちで孤独を徹底的に掘り下げ過去の偉人たちと地下水脈でつながる時間は、成長への通過儀礼だ。孤独をクリエイティブに変換する単独者のみ、到達できる地点は必ず存在する。本書はそんな自らの経験を基に提唱する「孤独の技法」である。
目次
プロローグ
第一章 失われた十年〈孤独と私〉
私の孤独時代/孤独の中の光明/力をためた孤独のとき
第二章 〈単独者〉として生きる
まずは群れから離れる決意/いまのままの自分でいいか/「結果を出せ」という呪文/孤独の時間にすべきこと/単独者になることが人を強くする/つき合いを断る勇気が生むもの/積極的な孤独を選べ/単独者の身体感覚
第三章 孤独の技法
いまの自分に安住しないために――3つの手法
1.内観する(a.〈鏡〉を使った内観/b.本格的な内観法)
2.教養という反射鏡を持つ
3.〈日記〉を書く
孤独を乗り越えるために――3つの手法
1.手先のことに集中する(子ども時代の石磨き)
2.翻訳、英語本にトライ
3.マニアな読書
自分を戦友にする/水が救ってくれる孤独/地水火風/体は持ち運び可能な寺院/負の感情を添いつつずらす/振動が慰めてくれる孤独/女性たちが実践するひとり時間の技術
1.内観する(a.〈鏡〉を使った内観/b.本格的な内観法)
2.教養という反射鏡を持つ
3.〈日記〉を書く
孤独を乗り越えるために――3つの手法
1.手先のことに集中する(子ども時代の石磨き)
2.翻訳、英語本にトライ
3.マニアな読書
自分を戦友にする/水が救ってくれる孤独/地水火風/体は持ち運び可能な寺院/負の感情を添いつつずらす/振動が慰めてくれる孤独/女性たちが実践するひとり時間の技術
第四章 ひとりぼっちの世界〈孤独の実践者たち〉
孤独と放浪/スナフキン流孤独の味わい方/時代との違和による孤独感/文学と孤独/読書は、死者の世界へ旅すること/孤独への引き金/中原中也/沈潜する/“平凡人を憎む”
第五章 孤独のチカラ
単独者たることから見えてくるもの/愛の孤独を知る/孤独こそが他者への理解力を深める/孤独と楽器/孤独にふさわしい作業とは/孤独力のベースはノルアドレナリン/無常観を武器に/地下水脈
エピローグ
本書に登場した書籍及び参考文献一覧
解説 小池龍之介
本書に登場した書籍及び参考文献一覧
解説 小池龍之介
書誌情報
読み仮名 | コドクノチカラ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-148926-1 |
C-CODE | 0195 |
整理番号 | さ-54-6 |
ジャンル | 倫理学・道徳、教育・自己啓発、趣味・実用 |
定価 | 539円 |
どういう本?
タイトロジー(タイトルを読む)
自分を徹底的に磨く。勝負をかける。その時期に、自ら進んで孤独になる。これは、孤独の技法というべきものだ。
ここでは、その孤独の技法について、さまざまな角度から考えてみたい。実際、孤独と上手につき合えば、そのひとときは、たまらなくクリエイティブなものになる。
本書は、孤独が力になることを実感してきた私なりの〈孤独礼賛〉なのである。(本書7ページ)
一行に出会う
群れて成功した人はいない。(本書28ぺージ)
著者プロフィール
齋藤孝
サイトウ・タカシ
1960(昭和35)年、静岡生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現職。『身体感覚を取り戻す』で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』『雑談力が上がる話し方』などのベストセラーをはじめ著作多数。
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