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月の上の観覧車

荻原浩/著

649円(税込)

発売日:2014/02/28

  • 文庫
  • 電子書籍あり

「人生に二周目があればいいのに……」
いま、大人たちの“こころの観覧車”が静かに回り始めています。

閉園後の遊園地。高原に立つ観覧車に乗り込んだ男は月に向かってゆっくりと夜空を上昇していく。いったい何のために? 去来するのは取り戻せぬ過去、甘美な記憶、見据えるべき未来──そして、仄かな、希望。ゴンドラが頂に到った時、男が目にしたものとは。長い道程の果てに訪れた「一瞬の奇跡」を描く表題作のほか、過去/現在の時間を魔術師のように操る作家が贈る、極上の八篇。

目次
トンネル鏡
上海租界の魔術師
レシピ
金魚
チョコチップミントをダブルで
ゴミ屋敷モノクローム
胡瓜の馬
月の上の観覧車
解説 大矢博子

書誌情報

読み仮名 ツキノウエノカンランシャ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 352ページ
ISBN 978-4-10-123037-5
C-CODE 0193
整理番号 お-65-7
ジャンル 文芸作品
定価 649円
電子書籍 価格 649円
電子書籍 配信開始日 2017/02/17

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読者の声

もしもあの時、別の選択をしていたら、とふと考えた。自分の人生を物語に重ねながら「人生に二周目があればいいのに」と思わずにはいられない。(58歳・男性)

「上海租界の魔術師」に泣きました。登場するおじいさんと、自分の祖父が重なって……。今まで読んだ荻原さんの小説のなかで一番好きです!(35歳・女性)

まさに自分の人生の折り返し点を意識し始めていた私。毎日もっと丁寧に生きよう、と元気が湧きました。直木賞作家の実力に脱帽です。(46歳・女性)

涙がじんわり溢れ、我ながら驚いた。「こりゃあ、若い奴には解らないだろうな」というシーンの連続。枕元に置いて毎晩一編ずつ読んでいる。(64歳・男性)

どういう本?

タイトロジー(タイトルを読む)

 観覧車が標高八百二十メートルの頂点に近づいていく。
 雲が去り、真正面の空に月が見えた。満月だ。数時間前に沈んだ太陽からきんぴかのメッキを剥がして、再び空へ放り出したようだった。(本書327ページ)

一行に出会う

人生に二周目があればいいのに(本書344ぺージ)

著者プロフィール

荻原浩

オギワラ・ヒロシ

1956(昭和31)年、埼玉県生れ。成城大学経済学部卒。広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。1997(平成9)年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞を、2014年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞受賞を、2016年『海の見える理髪店』で直木三十五賞を受賞。著作に『ハードボイルド・エッグ』『神様からひと言』『僕たちの戦争』『さよならバースディ』『あの日にドライブ』『押入れのちよ』『四度目の氷河期』『愛しの座敷わらし』『ちょいな人々』『オイアウエ漂流記』『砂の王国』『月の上の観覧車』『誰にも書ける一冊の本』『幸せになる百通りの方法』『家族写真』『冷蔵庫を抱きしめて』『金魚姫』『ギブ・ミー・ア・チャンス』など多数。

判型違い(単行本)

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