ふらんす物語
693円(税込)
発売日:1951/07/09
- 文庫
フランスに来て初めて自分はフランスの気候が如何に感覚的であるかを知った──。青年永井荷風が体験した「西洋」をつづったこの小品集は、その異国趣味と新鮮な近代感覚とで耽美派文学の源流となった。フランス渡航に先立ってアメリカ生活を送った荷風は、ヨーロッパをほとんどアメリカ人の眼で観察し、その独特な視野から西洋文化の伝統性と風土との微妙な調和を看破している。
書誌情報
読み仮名 | フランスモノガタリ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 336ページ |
ISBN | 978-4-10-106901-2 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | な-4-1 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 693円 |
著者プロフィール
永井荷風
ナガイ・カフウ
(1879-1959)東京生れ。高商付属外国語学校清語科中退。広津柳浪・福地源一郎に弟子入りし、ゾラに心酔して『地獄の花』などを著す。1903年より1908年まで外遊。帰国して『あめりか物語』『ふらんす物語』(発禁)を発表し、文名を高める。1910年、慶応大学教授となり「三田文学」を創刊。その一方、花柳界に入りびたって『腕くらべ』『つゆのあとさき』『[ボク【サンズイに墨】]東綺譚』などを著す。1952年、文化勲章受章。1917年から没年までの日記『断腸亭日乗』がある。
この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。
感想を送る