短くも激しく燃えた ビアズリーの芸術と生涯 西洋の短命画家というと、ゴッホ(37歳没)やラファエロ(同)、モディリアーニ(35歳没)が思い浮かぶけど、28歳没のエゴン・シーレと比べれば彼らですら長生き?
芸術新潮
2025年2月号(定価1,500円)1月24日発売
芸術新潮メールマガジン[2025/01/24] うまく表示されない場合はブラウザでご覧ください
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編集長から
短くも激しく燃えた
ビアズリーの芸術と生涯
 西洋の短命画家というと、ゴッホ(37歳没)やラファエロ(同)、モディリアーニ(35歳没)が思い浮かぶけど、28歳没のエゴン・シーレと比べれば彼らですら長生き? さらにオーブリー・ビアズリーに至っては25歳没……。画家としての活動歴はわずか5年である。しかし、それはなんと豊饒な5年間だったことか。
 特集「ビアズリー 背徳のモノクローム」では、オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」の挿絵をはじめとする、ビアズリーの暗黒美の世界へご案内する。全盛期の大英帝国の文化的活力を背景に生まれたビアズリー芸術は、妖しいエロスに加えて悪ふざけと紙一重の諧謔に溢れる。結核による早世を覚悟せざるを得なかった画家の“末期の眼”がもたらした凄絶な表現性は、じつは現代日本のマンガの中にも脈々と受け継がれている。
 第2特集は坂本龍一。開催中の坂本龍一展の舞台裏について、坂本とコラボしてきた高谷史郎と岩井俊雄の両氏に話を聞いた。
芸術新潮編集長 高山れおな
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●目 次

【特集】ビアズリー 背徳のモノクローム 
AUBREY BEARDSLEY 1872-98

[巻頭エッセイ]
黄色いあだ花とその果実
談 原田マハ

[略年譜]
Too Young To Die……疾走した25年半

オーブリー 毀誉褒貶の仕事と生涯
本文解説 加藤明子
1 ピアノと読書に耽る少年
2 アーサー王の挿絵画家は期待の新星
3 サロメの衝撃
4 雑誌こそ主戦場
5 華麗なる新展開

ビアズリーを深掘りする
文 河村錠一郎
I 少女か妖婦か、サロメ比べ
II ビアズリー近辺の性事情
III 相思相愛 ビアズリーと日本

愛されビアズリーの気になる交遊録
[コラム]じつは優れたカラリスト

[スペシャル・エッセイ]
潔い余白、塗りつぶされた闇
――僕とビアズリー

文 坂本眞一

展覧会案内
書籍案内


◆ 第2特集 ◆

  • 坂本龍一展を視るため聴くためのアーティストインタビュー
  • 高谷史郎 坂本龍一との最後のコラボレーション
  • 岩井俊雄 伝説のライブが再現されるまで

◆ Art News architecture ◆

ついに完成!?
蟻鱒鳶アリマストンビル〉が呼び覚ます建築の力
INTERVIEW 岡 啓輔

◆ Art News exhibition ◆

宮脇綾子のセンス・オブ・ワンダー

超貴重! カラヴァッジョが描いた“肖像画”初公開
文 高橋恵理

◆ Art News report ◆

多様性時代の
みんなのターナー賞
文 伊藤結希

◆ Review ◆

  • イェンス・フェンゲ
  • 岩谷雪子
  • 川端龍子+高橋龍太郎コレクション コラボレーション企画展「ファンタジーの力」
  • 須藤絢乃

◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

Goods & Shop

時と光の美術館〈94〉
ミキモト

とんぼの手帖〈14〉
三島由紀夫、眷恋の希臘行

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈127〉
文 堀江敏幸

三浦篤×森村泰昌
キテレツ絵画の逆襲〈6〉
日本近代洋画を見つめなおす
浅草から上野へ、そして戦争画の問題
ゲスト:木下直之

千住博の知となり肉となり〈19〉
余白について

山下裕二の
新・今月の隠し球〈36〉
高木優希(下)

福井江太郎の
駝鳥がゆく!!〈23〉
山口源兵衛さん

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈119〉

◇ PICK UP ◇

movie 佐々木敦
book 諏訪 敦
recommend 編集部のおすすめ!
ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈55〉小田原のどか
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

ブレない創作を目指して〈2〉
濱野年宏 創作と若手育成を通して日本文化を伝えていく

始めよう! NFTアートカレッジ〈11〉
Adam by GMO

日本近代洋画のミカタ〈6〉
本気の戦争画

ART CAFE
GALLERY'S PLAZA

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【1】「漫画家生活60周年記念 青池保子展 Contrail 航跡のかがやき」(東京)
ヨーロッパを舞台にしたアクション・スパイコメディ『エロイカより愛をこめて』、中世3部作『アルカサル-王城-』、『修道士ファルコ』、『ケルン市警オド』など美術・歴史にまつわるマンガを数多く手がけてきた青池保子。デビュー60周年を記念して2023年から神戸、下関を巡回してきた大規模展覧会がいよいよ東京へやってくる。見どころはなんといっても美麗な手描きの原画の数々。代表作はもちろん、最初期のものも含めておよそ300点がならぶ。[→]全文を読む
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【2】「横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ」(神奈川)
1989年に丹下健三の設計で誕生した横浜美術館。2021年よりメンテナンスのため長期休館に入り、昨年開催された横浜トリエンナーレの会場として一部開館していたが、2月8日からはじまる「おかえり、ヨコハマ」展で全館リニューアルオープンを果たす。展覧会のキーワードはずばり「横浜」。8章立てで、横浜が横浜になる前の古代から、エポックとなった幕末の開港、関東大震災・第二次世界大戦という災禍と復興、1989年の美術館開館と、時代ごとにうつりかわる町の相貌を美術作品を通してたどる。[→]全文を読む
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